マーケティング
ユニファイドコマースとは?オムニチャネルやOMOとの違い、導入例も解説!
EC事業者はOMO・オムニチャネルなどのECマーケティングを手法としてきましたが、近年では「ユニファイドコマース」のマーケティング手法が注目されています。
ユニファイドコマース(Unified Commerce)とは、各顧客のデータを統合し、ニーズを分析したうえでパーソナライズされたサービスの購入体験を提供するマーケティング手法のことを指します。
今回は、ユニファイドコマースについて詳しく説明していきます。
当記事を読むことで、以下のことが分かりますよ。
参考にして、ECサイトでユニファイドコマースのマーケティング手法を取り入れてみてくださいね。
- 更新:
- 2023年06月12日
COLUMN INDEX
ユニファイドコマースとは?オムニチャネルやOMOとの違い
ユニファイドコマースとは統一された商取引を意味しています。
ECサイトや実店舗から得た顧客の情報を統一し、パーソナライズされたサービスの提供を行うマーケティング手法になります。
ユニファイドコマースでは、顧客の情報(性別・年齢・氏名・住所)、携帯での検索履歴、ECサイト内の行動履歴、商品購入履歴といったECサイトや実店舗で得た顧客情報を統一した上で、ECサイト上で顧客へのおすすめ商品を訴求するなど、「One to One」の接客をすることが可能です。
ではよく聞くマーケティング手法の、オムニチャネルやOMOとはどんな違いがあるのでしょうか?
それぞれの違いを説明していきましょう。
ユニファイドコマースとオムニチャネルとの違い
オムニとは、ラテン語で「全ての」を意味する言葉で、チャネルとは、マーケティング用語で「流入経路」という意味です。
ECサイトや実店舗、アプリなどの流入経路を統一することで顧客は好きな時間に好きな商品を購入し受け取りができるようになります。
例えば、インターネットで見た商品を実店舗で受け取りを設定することによって、実店舗で商品を直接みたうえで購入できたりします。
実店舗で品切れだった場合でもインターネットのECサイトでお取り寄せして商品購入することも可能です。
そうしてすべての経路から統一して売上アップを狙うマーケティング手法のことをオムニチャネルといいます。
つまり、ユニファイドコマースはオムニチャネルが進化したものと考えていいでしょう。
チャネル(流入経路)の垣根を越えて得たデータを活用し、価値ある購買体験を提供するマーケティング手法として登場したのがユニファイドコマースです。
ユニファイドコマースとOMOとの違い
「OMO」とはOnline Merges with Offlineの略称で、直訳すると「オンラインとオフラインを融合する」という意味になります。
OMOはユニファイドコマースとは近い概念にはなりますが、大きな違いとしてはゴールの目的に違いがあります。
OMOは”売上の向上”を目的とし、ユニファイドコマースは”顧客体験の充実・向上”を目的としています。
ユニファイドコマースで実現できること・メリット
ユニファイドコマースのマーケティング手法を導入することによって、メリットや実現できることの幅も広がります。
ECサイトと実店舗の横断的な購買体験ができるため、売上向上効果や顧客満足度向上といった効果が得られます。
ではどういったメリットや実現できることがあるかを説明していきましょう。
顧客一人一人に合わせたマーケティングが可能
ここまでで何度か説明してきましたが、ユニファイドコマースは情報の統一化を目的にします。
そのデータの分析結果を基に顧客一人ひとりに最適なアプローチやサービス提供できます。
例えば、顧客がインターネット上でECサイトから洋服の購入をしたとします。
その後日に、購入したサイトの実店舗へ足を運んだ際に、たとえその場所が初めて来店した場所でも、ユニファイドコマースを導入することによって顧客がECサイトで商品を購入していることが分かるようになります。
そのため、初めて来店された顧客でも、「いつもありがとうございます」と声掛けができます。
そうして顧客によりよい接客やサービスの提供が可能になるという仕組みです。
商品の購入率が上がる
ECサイト拡大で重要になるのはリピーターを作り購買率を上げることです。
売上のほとんどは新規ユーザーではなくリピーターで成り立っています。
ユニファイドコマースは顧客に対し「One to One」の接客をすることによって、信頼度が上がり商品の購買率が上がります。
そこからリピーターも増えるため、ECサイトの売上拡大にはユニファイドコマースの導入がおすすめです。
ユニファイドコマースはなぜ注目されるのか
ユニファイドコマースが重要視される大きな理由としては、「顧客それぞれに合うマーケティングが求められるようになった」ことが理由として挙げられます。
近年、ECサイトや実店舗、アプリなどで複数のチャネルを利用する企業が増えています。
ただし、複数のチャネルがあるが故に、ユーザーに対し不要なサービスを提供してしまうという課題がありました。
ですが、ユニファイドコマースなら顧客情報の統合をすることで個別に最適なアプローチができるようになります。
顧客満足度も向上し、リピーターの獲得にもつながるため、ユニファイドコマースが注目されるようになったのです。
ユニファイドコマースの導入事例
すでにユニファイドコマースを導入し、成果をあげている会社があります。
それでは実際に、ユニファイドコマースを導入している会社を見ていきましょう。
株式会社インターメスティック
眼鏡ブランドとして知られる「zoff」を展開する「インターメスティック」は、実店舗に訪れずともオンライン上で眼鏡を選べるサービスの導入をしました。
スマートフォンで顔写真を撮影し、AIが読み取ることで色々な商品の眼鏡試着が可能になります。
気に入った商品があればその場でオンライン購入ができます
こういった施策を行うことで、店舗にいけない顧客にも満足に購買体験が可能となっています。
株式会社ベイクルーズ
株式会社ベイクルーズは輸入衣料品やオリジナル衣料品・雑貨等を販売する企業です。
オムニチャネルだけでなく、ユニファイドコマースを導入したことによって、510億の売上げのうち自社EC売上は390億(自社ECシェア77%)となっています。
売上高は毎年成長を続けここ3年間では1.9倍の成長を遂げています。
TSIホールディングス
TSIホールディングスは、50以上の人気ブランドを展開する大手アパレル企業となっています。
TSIホールディングスもオムニチャネル展開を進めており、最近ではユニファイドコマースを導入しました。
2021年3月に、オンライン試着予約を開始しました。
顧客はオンラインで試着したいアイテムや店舗、さらに接客対応のスタッフを指定し、来店することができます。
顧客満足度が大変高くなり、試着アイテムの購入率は8割ほどになっているそうです。
ユニファイドコマースに関するよくある質問
ユニファイドコマースを導入する前に、多くの方に知っておいてほしい情報を「よくある質問」としてまとめましたのでご覧ください。
ユニファイドコマースとは?
ユニファイドコマースとは統一された商取引を意味しています。
ECサイトや実店舗から得た顧客の情報を統一し、パーソナライズされたサービスの提供を行うマーケティング手法になります。
顧客情報を統一した上で、ECサイト上で顧客へのおすすめ商品を訴求するなど、「One to One」の接客をすることが可能です。
ユニファイドコマースとオムニチャネル、OMOとの違いは?
ユニファイドコマースとオムニチャネル、OMOとの違いは以下になります。>
ユニファイドコマースのメリットは?
ユニファイドコマースは情報の統一化を目的にします。
そのデータの分析結果を基に顧客一人ひとりに最適なアプローチやサービス提供できます。
ユニファイドコマースを導入することとして、以下のメリットが挙げられます。
- ・顧客満足度と売上の向上
- ・コストの削減
- ・リピーターの獲得
まとめ
ユニファイドコマース(Unified Commerce)とは、各顧客のデータを統合し、ニーズを分析したうえでパーソナライズされたサービスの購入体験を提供するマーケティング手法のことを指します。
ユニファイドコマースは現在、オムニチャネルやOMOのマーケティング手法に次いで注目を浴びています。
たくさんのECサイトがあるなかで、ユニファイドコマースを導入している企業はまだ多くはありません。
競合との差をつけるためにも、ぜひユニファイドコマースの導入を検討してくださいね。
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