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新しいビジネスモデル「D2C」とは?成功ポイントやメリット・デメリットなどを解説

商品やサービスを提供している事業者の方で、直接消費者に販売したいと考えている人は多いでしょう。

D2Cとは、メーカーなどの製造者が企画・製造した商品を、流通業者や小売店などの販売業者を通さずに、自社ECサイトを利用して消費者に直接販売を行うビジネスモデルのことです。

従来の通販との大きな違いは、amazonや楽天市場などの他社プラットフォームを利用せず、自社サイトで販売している点です。

D2Cが普及した背景には、以下3点が考えられます。

<D2Cが普及した背景>

本記事では、D2Cとは何なのか、またメリットやデメリット、成功するためのポイントなどについて解説していきます。

この記事を読めば、自社商品・サービスの提供がスムーズにできるようになりますよ。

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更新:
2023年06月12日

COLUMN INDEX

D2Cとは

D2Cとは

D2Cは「Direct to Consumer」の略称であり、メーカーが自ら企画・製造した商品を自社のECサイトを使い、仲介業者を通さず直接消費者に販売するビジネスモデルのことです。

従来のビジネスモデルは、卸売業者や小売業者がメーカーから商品を仕入れ、店舗が顧客に販売する形をとっていましたが、D2Cではこれらの工程を自社ですべて行います。

D2Cが普及した背景

D2Cが普及した背景には、主に以下の要因が挙げられます。


<D2Cが普及した背景>


デジタルネイティブ世代の増加

D2Cは、主に1980〜1990年後半生まれのミレニアル世代以降をターゲットにしています。

この年代の方は、幼少期からパソコンやスマートフォンが身近にある生活をしてきたため、インターネット上で買い物をすることに抵抗がありません。

また、スマートフォンとSNSが普及したことも追い風となり、販売元の企業が独自の販路を形成しやすく、他社プラットフォームを頼る必要性が低くなってきています。

つまりD2Cは、ミレニアル世代以降のデジタルネイティブ世代に則したビジネスモデルと言えるのです。

「コト消費」の考え方へ変化

時代とともに、消費者のニーズや考え方が「モノ消費」から「コト消費」へ変化したことも、D2Cが普及した背景として挙げられます。


<モノ消費とコト消費の考え方>

  • モノ消費:モノを所有することに価値を感じる
  • コト消費:購入した製品によって得られる体験など、使用価値に重きを置く

D2Cでは製造から販売までを自社で担っているため、きめ細やかなサービスや一貫性を持った独自のブランディングができます。

自社ブランド特有の世界観という付加価値も見出しやすく、コト消費を重視する今のユーザーの需要に適していると言えます。

モノ消費からコト消費に考え方がシフトした顧客の共感を得やすい仕組みが、D2Cの普及を後押ししているのです。

サプライチェーンの進化

D2Cの普及には、中国やインド、アジア諸国のサプライチェーンが進化し、小ロットで発注しやすくなったことも背景にあります。

小ロットで発注できるようになれば、細分化されたニーズに応えやすくなることに加え、トレンドやニーズが変化してもすぐに対応できます。

また、小ロットなら急にトレンドやニーズが変わっても、最小限のリスクで販売ができることもメリットです。

従来の通販との違い

従来の通販とD2Cの違いは、商品を自社サイトで販売しているかどうかです。

従来の通販は、自社の商品を小売店や広告代理店のプラットフォームを利用して販売するため、顧客層を正確につかめないなどのデメリットが生じていました。

従来の通販システムでは、得られる顧客情報が限られてしまっていたのです。

一方D2Cでは、自社商品を自社のECサイトで販売する仕組みであるため、顧客層や消費者の動向を細かく把握できます。

また、顧客に伝えたい理念や商品イメージを正確に伝えられる点もD2Cの大きな魅力のひとつです。

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D2Cで成功させるためのポイント

自社の売上を伸ばすためには、ただD2Cモデルを導入するだけでは不十分と言われています。

そこで、D2Cで成功させるためのポイントを3つピックアップしてみました。


<D2Cで成功させるためのポイント>


競合他社との差別化を図る

D2Cを成功させるためには、他社にはないブランド展開をし、競合他社との差別化を図ることが大切です。

D2Cのメリットは、企画・製造から販売まですべて自社で対応することにより、ブランドの付加価値が高まり、他社と差別化しやすい点にあります。

資金が少ない事業開始直後に、自社のブランディングでアドバンテージを確保できれば、多くの人に刺さる商品開発が可能になり、長期的な売上アップに期待できます。

なお、商品の独創性やキャンペーンの豊富さ、製造から販売までを自社ですべて行う一貫性など、付加価値をつける方法はさまざまあります。

顧客との接点を持つ

D2Cを成功させるためには、TwitterやInstagram、YouTubeなどのSNSをうまく活用し、顧客との接点を持つことも大切です。

SNSは、トレンドを把握するには最適のツールで、顧客のニーズをいち早く商品に反映できるD2Cブランドとの相性は悪くありません。

顧客との交流が容易になれば、新商品情報やキャンペーンの紹介などの発信、商品の改善点をリサーチすることなどが可能となり、より身近な存在としてブランドを認知してもらえます。

SNSをうまく活用し、顧客との接点を少しずつ増やしていけば、D2Cで成功する可能性が大きくなります。

マーケティング力を高める

自社商品がどれだけ魅力的でも、認知されなければ売上につながらないため、マーケティングを行い、自社サイトに顧客を集める必要があります。

ただし、自社サイトを立ち上げただけで顧客が集まることはありません。

D2Cで成功するためには、コンテンツマーケティング(オウンドメディアの活用など)で、さらにマーケティング力を高めて自社サイトへと訴求していくことが重要です。

自社ECサイトとは別で、ホームページやブログなどをうまく使うと良いですね。

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D2Cのメリット

D2Cモデルに切り替えることで、自社のサービスや商品にどのような影響を与えてくれるのでしょうか。


<D2Cのメリット>


収益性のアップにつながる

D2Cは、商品の企画・製造から販売までをすべて自社で行うため、収益性のアップにつながります。

自社の商品を卸売業者や小売業者を経由して販売する従来のビジネスモデルは、他社プラットフォームに出店する手数料分のコストが発生していました。

しかし、自社ECサイトで販売するD2Cでは手数料がかからないため、コストカットをしつつ商品を販売できます。

カットできた手数料分を広告費など商品の宣伝に充てれば、より効率良く売上を確保できるでしょう。

自由に売り方が決められる

企画・製造から販売までをすべて自社で行うD2Cにはテンプレートがないため、自由に売り方を決められるメリットもあります。

他社のプラットフォームに出店した場合、決められたルールに縛られることになり、キャンペーンやマーケティングの自由度が狭くなってしまいます。

また自社ECサイトであれば、独自のキャンペーンやマーケティングを展開できるだけでなく、直接顧客とコミュニケーションがとれるためファンを増やしやすいです。

多くの顧客データを収集・蓄積しやすい

自社ECサイトで販売を行うD2Cモデルでは、ニーズや年齢層などの顧客データを収集・蓄積しやすいのもメリットのひとつです。

従来のビジネスモデルでは、製造と販売を別の業者が担っていたため、取得できるデータが限定される、余計な手間や時間がかかるなどのデメリットが目立っていました。

しかし、自社ECサイトで販売するD2Cモデルであれば、すべての顧客データを迅速に収集・蓄積できることで、トレンドに合わせた商品をスピーディーに展開できます。

D2Cのデメリット・注意点

D2Cモデルには、メリットが多い反面、デメリットや注意点もいくつか存在します。


<D2Cのデメリット・注意点>


新規顧客の開拓にコストがかかるかも

DC2モデルでは、新規顧客の開拓にコストがかかる可能性があります。

他社プラットフォームに出店する場合、一定の集客力が最初から確保されているため、顧客の開拓にかかるコストを減らせます。

一方で、製造から販売・配送までをスムーズに行えるプラットフォームの構築費用や、集客するためのコストが発生してしまうことに注意が必要です。

プラットフォームの選定や構築、それを担う人件費など、新規顧客の開拓までに多大なコストがかかるリスクがある点は、D2Cのデメリットと言えるでしょう。

軌道に乗るまで時間がかかる

新たに自社のプラットフォームを立ち上げることになるD2Cでは、当然ゼロからのスタートとなるため、ビジネスが軌道に乗るまで時間がかかってしまいます。

整備しなければいけない部分が多いうえに、プラットフォームを構築した後も、すぐに売上が見込めるとは限りません。

ブランド力に自信がある場合を除き、自社商品を認知してもらい、ビジネスが軌道に乗るまで時間がかかると思っていた方が良いでしょう。

プラットフォームが完成した後も、ゼロから集客をする必要があります。

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D2Cによくある質問

最後にD2Cに関して、よくある質問を4つピックアップして1つずつ回答します。


<D2Cによくある質問>


D2Cとは?

D2Cとは、メーカーなどの製造者が企画・製造した商品を、流通業者や小売店などの販売業者を通さずに、自社ECサイトを利用して消費者に直接販売を行うビジネスモデルのことです。

D2Cについては、「D2Cとは」で詳しく解説しているのであわせてご覧ください。

D2Cは従来の通販とどう違うの?

「従来の通販」と「D2C」の違いは、自社の商品を自社ECサイトで販売しているかどうかです。

従来の通販との違いについては「従来の通販との違い」でもう少し詳しく解説しているのでぜひ参考にしてみてください。

D2Cの成功事例を知りたい

企業がD2Cモデルを採用して成功した事例は、アパレル・コスメ・飲食など幅広い分野で見られます。


<D2Cの成功事例>

  • アパレル:COHINA、FABRIC TOKYO、SOEJU
  • コスメ:バルクオム、PHOEBE BEAUTY UP
  • 飲食:BASE FOOD、SAKE100、煎茶堂東京

各企業は、Instagramでライブ配信を行いユーザーの意見をとり入れたり、SNS上のインフルエンサーを起用して商品を紹介したりと、さまざまな方法を使って自社商品のアピールをしています。

D2Cで成功させるためのポイントとは?

D2Cで成功させるためのポイントは以下の3つです。


<D2Cで成功させるためのポイント>


D2Cで成功させるためのポイントについては、「D2Cで成功させるためのポイント」でより詳しく解説しています。

まとめ

今回は、直接消費者に販売したいと考えている事業者の人に向けて、D2Cのメリット・デメリット、成功するためのポイントなどについて解説してきました。


<D2Cのメリット>



<D2Cのデメリット・注意点>


D2Cとは、製造から販売までを、自社ECサイトを利用して自社ですべて行うビジネスモデルのことです。

軌道に乗るまである程度時間がかかってしまいますが、他社プラットフォームのルールに縛られないため、オリジナリティーあふれる施策を打ち出しやすく、より大きな売上を確保できる可能性があります。

ただしD2Cで成功を収めるには、競合他社との差別化を図るなどさまざまな工夫が必要なので、今回の記事を参考にしつつ、D2Cモデルを採用するかどうか検討してみてください。

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この記事の監修・著者情報

  • マイナビD2C 佐藤

    約10年ほどメンズ・キッズのアパレルSPA~小売の販売~MD及びバイイングを従事。その後、フリーランスでWebマーケティング、EC運営、メディア運営や事業企画を経験した後、BtoBマーケティング支援企業に入社。クライアントのEC、サービスのSNSやSEOなどを提案し運用改善する。2022年11月より現職。

  • マイナビD2C 橋元

    2007年マイナビ入社。マイナビウーマンで副編集長を経験し、2018年よりkurassoのメディアに携わる。2019年よりkurassoでECサイトを立上げ、1年目で1.5億の売上を出すECサイトに成長させた。現在はkurassoの事業責任者を務めている。

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