ECサイト構築
ECサイト構築にかかる料金・費用はいくら?相場や内訳、安く抑える方法を解説
これからECサイトを構築するにあたって、まず気になるのが費用ではないでしょうか?
ECサイトの主な構築手法としては、次の5つがあります。
- ・フルスクラッチ
- ・パッケージ
- ・オープンソース
- ・モール
- ・ASP
ECサイト構築にかかる費用は、構築方法や依頼先、選択する項目によって数百万円規模の差があります。
【予算別に見る!ECサイトの構築方法と特徴】
今回は、構築方法ごとの説明、費用相場や特徴を解説するほか、予算別・年商別に適切な構築方法、注意点、費用を抑える方法までをご紹介します。
この記事を参考に、少しでも費用対効果を上げてECサイトでのビジネスを始めましょう!
- 更新:
- 2024年09月02日
COLUMN INDEX
- ECサイトの構築方法ごとの費用相場
- フルスクラッチ
- パッケージ
- オープンソース
- モール
- ASP
- ECサイト構築にかかる費用の内訳
- 予算別に見る!ECサイトの構築方法と特徴
- 無料〜10万円未満
- 10万〜100万円未満
- 100万〜500万円未満
- 500万円以上
- 年商別に見る!ECサイトのおすすめ構築方法と費用
- 100万円未満
- 100万~1億円未満
- 1億〜30億円未満
- 30億円以上
- ECサイト制作会社の料金事例
- マイナビD2C
- 株式会社askme
- MakeShop
- 株式会社エマージ
- 株式会社KTG creation
- インターネット・ビジネス・フロンティア株式会社
- ECサイトの構築費用を見積もる際の注意点
- 複数社を比較する
- 提案された費用が信用できる内容か見極める
- 費用を大きく左右する項目を知っておく
- サポート体制・セキュリティを確認する
- ECサイト構築は補助金制度で費用を抑えることもできる
- IT導入補助金 ※2024年現在ECサイト構築は補助対象外
- 事業再構築補助金
- 小規模事業者持続化補助金
- ECサイトの構築手順
- ECサイトの構築費用に関するよくある質問
- ECサイトの費用相場はいくら?
- ECサイトにかかる費用の内訳は?
- ECサイトの構築費用を安く抑える方法は?
- ECサイトの構築費用の違いはどうやって生まれる?
- まとめ
- 参考サイト
ECサイトの構築方法ごとの費用相場
ECサイトの構築方法は以下のとおりいくつかの方法があり、構築方法が変わると費用相場も異なります。
【ECサイトの構築方法ごとの費用相場や特徴】
ここでは、それぞれの構築方法がどのような方法なのかメリットやデメリット、また費用相場についても解説します。
フルスクラッチ
フルスクラッチとは、ECサイトを一から構築する方法です。
希望どおりの構成デザインや機能でECサイトを構築できますが、既存システムの流用をしないので開発費用は高額といえます。
フルスクラッチの費用相場
フルスクラッチはもっとも費用が高額で、初期費用は500万円~1千万円以上、ランニングコストは毎月数万円~数十万円かかるでしょう。
ECサイトを一から作ることは、要件定義から設計、製造、テスト、運用開始まですべての工程を一から行わなければならないことを意味します。
一から構築するため、デザインや機能を自由にカスタマイズできますが、費用は高額で開発期間も長いです。
既存システムを流用すれば工数を削減できるため費用を節約できますが、フルスクラッチはすべての作業を一から行うためその分費用が高額になってしまいます。
ECサイトの基本的な機能だけでなく、SNS連携やメルマガ機能、取引履歴や顧客データの分析機能なども追加できます。
しかし、費用がかかりすぎるので、「コストを抑えたい」「小規模なECサイトを構築したい」「テスト的にECサイトを始めたい」などの場合には向きません。
フルスクラッチのメリット・デメリット
フルスクラッチのメリット・デメリットは以下のとおりです。
【フルスクラッチのメリット・デメリット】
・システム構成や運用方法を独自のものにできる
・大規模なECサイト構築に適している
・導入までに時間がかかる
・小規模なECサイトには向かない
パッケージ
パッケージとはECベンダーが販売している、ECサイトの機能がそろった製品パッケージのことです。
具体的には、ecbeing、EC-ORANGEなどがあります。
ECサイトに必要な機能は、ログイン認証機能、ショッピングカート機能、決済機能、取引履歴機能などだいたい決まっているのです。
そのため、これらの基本機能が搭載されたパッケージを利用すれば、フルスクラッチよりも安くECサイトを導入できます。
パッケージの費用相場
パッケージの費用相場は、初期費用が100万円~、ランニングコストは月額数万円~数十万円です。
すでにできあがっている既製品のパッケージなので、フルスクラッチよりはコストが安いですが、ほかの費用効率がよい方法に比べると高いといえます。
デザインや機能をある程度選べるため、ECサイトの独自色を出すことも可能で、SNSとの連携やメルマガ機能などの機能を選べる場合もありますよ。
ただし、パッケージの機能を定期的にアップデートする必要があるので、ご注意ください。
導入費用は高額ですが、小規模なECサイトから大規模ECサイトまで対応しています。
パッケージのメリット・デメリット
パッケージのメリット・デメリットは以下のとおりです。
【パッケージのメリット・デメリット】
・デザインや機能をカスタマイズ可能
・小規模なECサイトから大規模ECサイトまで対応可能
・システムを最新に保つため、定期的にシステムの入れ替えが必要
オープンソース
オープンソースとは、ネットに公開されているソースを無料で利用できる仕組みのことです。
このオープンソースを利用してECサイトを構築すれば、コストを抑えて自由度の高いシステムを構築できます。
具体的には、WordPress、EC-CUBE、Magentoなどがあります。
オープンソースの費用相場
オープンソース自体は無料で利用できますが、自前でECサイトを構築する場合には人件費がかかりますし、外注する場合もコストがかかります。
他社に外注する場合の費用は、初期費用が50万円~、ランニングコストは月額数万円~数十万円程度かかるでしょう。
オープンソースは無料で利用できるのが魅力ですが、その分セキュリティや機能に懸念が残ります。
有料ではないのでセキュリティ対策が不十分、大量の取引に対応できない、サポートがほとんどないなどのデメリットもあります。
オープンソースのメリット・デメリット
オープンソースのメリット・デメリットは以下のとおりです。
【オープンソースのメリット・デメリット】
・デザインや機能のカスタマイズが可能
・小規模なECサイトに適している
・セキュリティや機能面、サポート体制が不十分な場合もある
モール
モールとは、AmazonやYahoo!ショッピング、楽天市場などの既存のECモールに出品する方法です。
既存のECモールにはショッピングカート機能や決済機能などがすでにできあがっているので、登録さえすれば簡単に利用開始できます。
ただし、利用時には手数料や販売手数料がかかるので、注意が必要です。
モールの費用相場
すでに存在するECモールを利用するので、サイト構築のための費用はかからず、初期費用のみです。
ただし、商品を登録する際に手数料がかかったり、売り上げの一部が販売手数料として差し引かれたりします。
ランニングコストの月額は、売り上げにもよりますが数万円程度でしょう。
また、モール側も売り上げを伸ばしたいため、さまざまなサポートを受けられる場合もあります。
ただし、サイトをカスタマイズして自社の独自色を出せないうえに、長期的に利用するとランニングコストの負担が重くのしかかってくるでしょう。
モールのメリット・デメリット
モールのメリット・デメリットは以下のとおりです。
【モールのメリット・デメリット】
・利用するモールのサポートを受けられる
・すぐに販売を開始できる
・長期的に見るとランニングコストの負担が重い
・自社向けにサイトをカスタマイズできない
ASP
ASPとは、アプリケーションサービスプロバイダのことで、カートASPとも呼ばれます。
ASPと企業とアフィリエイトのシステムクラウド上のシステムを利用してECサイトを構築する方法です。
具体的には、BASE、STORES、MakeShop、Shopifyなどがあります。
ASPの費用相場
ASPを利用してECサイトを立ち上げる場合、初期費用は数万円程度、ランニングコストは月額数千円~数万円と非常に安いです。
自社でECサイトを構築するか、外注先に依頼する必要がありますが、オープンソースと比べると構築方法は簡単で使いやすくなっています。
ただし、ある程度機能やデザインが決まっており、カスタマイズできる範囲は狭いです。
「費用を抑えたい」「小規模なECサイトを構築したい」「小さく始めてみたい」などの場合に適しているでしょう。
ASPのメリット・デメリット
ASPのメリット・デメリットは、以下のとおりです。
【ASPのメリット・デメリット】
・自前で構築することも可能
・比較的すぐにECサイトを始められる
ECサイト構築にかかる費用の内訳
ECサイト構築費用の内訳は、どのようになっているのでしょうか?
内訳を知っていれば、どこに費用をかけるべきなのか、どこを削れるかがわかるはずです。
ここでは、詳しい内訳についてご紹介します。
【ECサイト構築費用の内訳】
構築方法によって相場が大きく異なる。
デザイン会社の知名度や実績によって異なる。
同じ商品でも仕入れ先によって異なる。
商品の売り上げを大きく左右する。
量が少ない場合は自社で行う方が安い。
上記でご説明したとおり、ECサイトの構築方法によって構築費用は大きく異なります。
また、それ以外の費用も条件や委託する会社などによっても変わってくるのです。
それぞれの内訳を細かく確認し、少しでも費用を抑えられるように調整するとよいでしょう。
予算別に見る!ECサイトの構築方法と特徴
うちで出せる予算だと、どのようなサイトの構築方法を選べるのか知りたい方も多いでしょう。
ここでは、以下のとおり予算別にECサイトの構築方法をご紹介します。
【予算別に見る!ECサイトの構築方法と特徴】
それぞれの予算額に合った構築方法についてご説明します。
無料〜10万円未満
無料~10万円未満でECサイトを利用したい場合は、ECモールに出店するか、ASPを利用するのがおすすめです。
ECモールの場合は構築費用がかからず、売り上げに応じた手数料がかかるだけです。
ASPは手軽にECサイトを構築でき、構築費用は数万円と非常に安いのが特徴といえます。
ECモールはAmazonや楽天市場などに商品を出店するため、他社の商品も販売しており、自社だけのECサイトではありません。
また、売り上げに対する手数料は必ずかかってしまうため、長期的に販売したい場合は何らかの方法で自社のECサイトを立ち上げた方がよいでしょう。
ASPはもっとも安くECサイトを構築できる仕組みですが、デザインや機能のカスタマイズはあまり自由にできません。
ECサイトのテンプレートが決まっている、定型的なECサイトです。
10万〜100万円未満
予算が10万〜100万円未満の場合は、ASPかオープンソースがおすすめです。
ASPはすでにご説明したとおり、数万円程度でECサイトを構築できる手軽な方法ですが、ある程度テンプレートが決まってしまっています。
一方、オープンソースはASPよりも開発費用が上がりますが、デザインや機能をある程度カスタマイズできるメリットがあるのです。
ただし、自社で開発するか、ECサイト制作会社に開発を依頼する必要があり、セキュリティ面に不安があるデメリットもあるので注意が必要です。
小規模なサイト運営を行う場合、少しでもサイト構築費用を抑えたい場合などにおすすめです。
100万〜500万円未満
予算が100万〜500万円未満の場合は、オープンソースかパッケージがおすすめです。
上記でご説明したとおり、オープンソースは無料で利用可能なので開発費用を抑えられますが、セキュリティ面に不安が残ります。
パッケージは開発費用が高額ですが、ECサイトの必要な機能がそろっており、ある程度カスタマイズができるうえにセキュリティ対策も充実しているのです。
オープンソースとパッケージは、ECサイトをある程度自由にカスタマイズできるので、自社の独自色を出して商品を販売できるのがメリットといえます。
500万円以上
予算を500万円以上確保できる場合は、パッケージかフルスクラッチが適しています。
どちらも広範囲にデザインや機能をカスタマイズできるため、自社ブランドの独自色を前面に出して販売活動を進められるでしょう。
ただし、パッケージは100万円以上、フルスクラッチは500万円以上の予算が必要で、ランニングコストも毎月数万円から数十万円かかるのです。
大規模なECサイトを構築したい場合、大量の商品を販売したい場合に適しています。
年商別に見る!ECサイトのおすすめ構築方法と費用
年商別に適したECサイトの構築方法についてご紹介していきます。
【年商別に見る!ECサイトのおすすめ構築方法と費用】
それぞれの年商に合ったECサイトの構築方法を選び、スムーズにサイトを構築してみてください。
100万円未満
年商が100万円未満の場合、スモールスタートでECモールを利用するのがおすすめです。
ECサイトを構築すると初期費用がかかりますが、Amazonや楽天市場などのECモールを利用することで初期費用が一切かかりません。
ただし、売り上げに対して手数料が常にかかります。
販売が軌道に乗るまでECモールを利用し、軌道に乗ったら自社サイトを構築するのがよいでしょう。
100万~1億円未満
年商が100万~1億円未満の場合は、開発費用をもっとも抑えられるASPがおすすめです。
ECサイトをカスタマイズできる範囲は狭く、ほぼテンプレートどおりのサイトですが、自社のECサイトの費用を抑えて立ち上げられます。
最初は小さくECサイトを立ち上げて、販売が軌道に乗ったらオープンソースやパッケージによるECサイトを構築して移行するのがよいでしょう。
1億〜30億円未満
年商が1億〜30億円未満の場合は、10万〜500万円程度の費用をかけてオープンソースやパッケージを利用し、大規模なECサイトを構築するのがおすすめです。
オープンソースやパッケージの場合はデザインや機能を幅広くカスタマイズできるので、自社ブランドの独自色を出した多機能なECサイトを構築できます。
また、機能面だけでなく、顧客情報や取引情報の分析結果をマーケティングに活かしたり、メルマガ配信機能を利用したりするなど運用面の機能も追加できるでしょう。
中規模から大規模のECサイトを構築し、大量の商品や取引を扱いたい場合に適しています。
30億円以上
年商が30億円以上の場合は、500万円以上のコストをかけてフルスクラッチでECサイトを開発するのがおすすめです。
デザインや機能面で自由にサイトをカスタマイズでき、大量の商品データや顧客データ、取引量に対応できます。
SNS連携やメルマガ配信機能、取引分析などの運用機能も、希望どおりにカスタマイズ可能です。
大規模ECサイトの立ち上げを計画している場合に、適しているでしょう。
ECサイト制作会社の料金事例
ECサイト制作会社における実際の料金の事例について見てみましょう。
<ECサイト制作会社の料金事例>
ここでは、上記のECサイト制作会社の料金例についてご紹介します。
それぞれ料金プランや強みが異なるので、サービス内容やサポート体制などを確認して、自社に合った制作会社を選ぶとよいでしょう。
マイナビD2C
マイナビD2Cは、お客様の自社ECサイト作成、物流・CS体制の構築に至るまでECに必要な内容を全面的にサポートするEC支援サービスです。
ECサイト構築からユーザー動向のリサーチ、SNSを活用した露出・販促活動のバックアップまで、お客様と売れるECサイトに育てていきます。
<プラン内容>
- ・ライトプラン:最小限の機能でスピーディにECを始められるプラン
- ・スタンダードプラン:基本的な機能を網羅したプラン
- ・プロフェッショナルプラン:スタンダードプラン以上にデザインや機能選定の自由度が高いプラン
デザインや機能選定の自由度に合わせて3つのプランが用意されています。
料金詳細はお問い合わせください。
ECサイト構築に関してご相談がある企業様、課題を探すところからサポートが必要な企業様もぜひ公式サイトをご覧ください。
株式会社askme
大阪に拠点があり、楽天市場のECサイト制作に強みがあるECサイト制作会社です。
<実際の料金例>
- ・おまかせパック:17万円
- ・レギュラーパック:38万円
- ・オリジナル制作プラン:40万円~
上記のとおり、予算を抑えたい場合から、自由にカスタマイズしてこだわりたい場合まで、プランが用意されています。
MakeShop
インターネットプロバイダサービスなどを幅広く展開するGMOのグループ会社です。
11,000店舗以上に導入されており、実績のあるECサイト制作会社なので、安心して利用できるでしょう。
<実際の料金例>
- ・プレミアムプラン:初期費用11,000円、月額費用11,000円
- ・MakeShopエンタープライズ:初期費用110,000円、月額費用55,000円
株式会社エマージ
新宿に本社があり、ECサイト構築やWebシステム開発を手掛ける会社です。
ECサイト構築は国産のオープンソースシステムEC-CUBEを利用して行うため、開発コストを抑えられるでしょう。
<実際の料金例>
- ・EC-CUBEによるECサイト構築:120万円
- ・ブログ連動型ECサイト構築:200万円
株式会社KTG creation
新宿に本社があるECサイト制作会社で、WebサイトやECサイト制作、グラフィックデザイン、小売事業・ブランド運営などの事業を展開しています。
<実際の料金例>
- ・ライトプラン:15万円~
- ・セミオーダープラン:26万円~
- ・フルオーダープラン:40万円~
上記のとおりサービス内容に応じたプランが用意されているので、自社に合ったプランを選んでみてください。
インターネット・ビジネス・フロンティア株式会社
東京目黒に本社があり、ECコンサルティングやEC・Webマーケティング支援、EC・Webシステム開発など、ECサイト関連の事業を中心に行っている会社です。
<実際の料金例>
- ・ECサイト制作:300万円~800万円
- ・ECシステム開発:初期費用1,000万円~、月額費用20万円~
ECサイトの構築費用を見積もる際の注意点
ECサイトを構築する場合、ECサイト制作会社に外注することが多いと思います。
制作会社にサイト構築費用を見積もってもらう際には、以下のような注意点があります。
<ECサイトの構築費用を見積もる際の注意点>
見積もり時に上記の点に注意することで、見積もり費用が大きく変わります。
ここでご説明する注意点を理解しておくことで、少しでも費用を削減する工夫をしてみてください。
複数社を比較する
外注先のECサイト制作会社を探す際には、必ず複数社を比較しましょう。
1社だけで決めてしまうと、料金相場やほかのサービス内容、追加できる機能、アフターサービスなどを比較できません。
他社を当たれば、同じ値段でさらによい機能を付けられる可能性もあります。
見積もりの際、それぞれの会社にほかでも見積もりをしてもらっていることを伝えれば、条件をよくしてもらえる可能性もあります。
このように、複数社を比較することで、少しでもよい条件で契約しましょう。
提案された費用が信用できる内容か見極める
外注先候補に費用の見積もりをしてもらったら、その費用が信用できる内容かを必ず見極めてみてください。
先方が出してきた見積もり費用を、そのまま無条件に信用してはいけません。
費用の内訳を一つ一つ確認して費用の根拠を聞く、他社の費用見積もりと比較する、ネットなどでECサイト構築費用の相場を確認するなどの対策を行ってください。
また、費用見積もりについて細かく確認して担当者の対応を見極めることで、その会社が本当に信用できる会社かどうかもわかります。
先方が出してきた見積もりをそのまま信用するのではなく、詳しく質問してやり取りをすることで、見積もりそのものだけでなくその会社のことも見極めましょう。
見積もり内容と担当者の対応を見極めたうえで、その会社に発注すべきか決断することをおすすめします。
費用を大きく左右する項目を知っておく
ECサイトの構築費用や業務費用の見積もりを見ても、なぜこの機能や業務にこれほどの費用がかかるのかわからない場合もあるでしょう。
見積もりの費用を大きく左右する項目を知るためには、ある程度ECサイトの構造や仕組みを知っておく必要があるのです。
ここでは、費用を大きく左右する機能や項目、業務について詳しくご説明します。
ここでご説明することを理解しておけば、ECサイトの構築費用や業務費用の見積もりを正しく把握できるはずです。
決済機能
ECサイトの決済機能はもっとも重要な機能で、利用できる決済機能の種類が多ければ多いほど費用が上がります。
しかし、決済機能はECサイトの要ともいえる重要な機能なので、機能を絞りすぎてはいけません。
決済機能はECサイトのなかで決して削減できない重要な機能なので、構築費用のなかでもっとも大きく費用を左右する部分といえます。
そのため、他の機能よりもより慎重に作り込む必要があり、費用が高くなります。
また、利用できる決済機能が多いとそれだけ画面や処理が増えるため、費用も上がるのです。
決済機能は通常、以下のようなものがあります。
<決済機能の種類>
- ・クレジットカード払い
- ・銀行振込
- ・代金引換
- ・コンビニ払い
対応する決済機能が多いと費用はその分上がりますが、だからと言って機能を絞りすぎてもよくありません。
ユーザー側からすれば、いつも利用している支払い方法が使えないと、そのECサイトを使わなくなってしまう可能性が高いからです。
ユーザーの購入機会を奪うことになってしまうので、決済機能は絞らず選択肢を広げておくことをおすすめします。
決済機能はもっとも重要な機能なので、費用を絞れる部分ではないことを知っておきましょう。
物流業務
物流業務を自前で行うのか、それとも他社に委託するのかでも費用は大きく変わります。
ECサイトで商品を販売する場合は、顧客に商品を発送しなければならないので、商品の在庫管理業務や物流業務が必要です。
ECサイトの構築を依頼する制作会社のなかには、物流業務を委託できる会社もあります。
他社に委託する場合と自社で対応する場合のコストを比較し、少しでもコストがかからない方法を選ぶようにしましょう。
ささげ業務
ささげ業務とは、商品をECサイトに掲載する際に発生する、商品画像の撮影、商品のサイズや材質などの情報の準備、説明文の作成などの業務を指します。
ECサイトを運営する際に必ず発生する業務で、新しい商品を販売していくなら継続的に発生する業務です。
ささげ業務はECサイト構築にも深く関わる業務なので、ECサイト制作会社に委託するケースも多くなっています。
ささげ業務も物流業務と同様に、自社で対応する場合と制作会社に委託する場合でコストを比較して安い方を選びましょう。
集客方法
ECサイトの売り上げ向上に大きく関わるのが、集客方法の選定です。
ECサイトの売り上げを伸ばすためには、効果的な集客方法を採用して、継続的に集客活動を行わなければなりません。
そして、販売する商品の種類や顧客層に合わせ、ターゲットに届きやすい広告方法を選ぶ必要があるのです。
集客方法には、以下のようなものがあります。
<ECサイトの集客方法>
- ・SEO対策
- ・Web広告
- ・SNS広告
- ・インフルエンサーマーケティング
上記の集客方法を行うためには、ECサイト制作会社などの専門業者に委託するのがもっとも効率的です。
ノウハウや実績がある専門業者に委託することで、自社で実施するよりも安いコストで集客効果を上げられる可能性がありますよ。
それぞれの集客方法について、簡単に見ていきます。
・SEO対策
SEO対策は、Google検索などで特定のキーワードによる検索で、検索結果の上位に表示されるための対策です。
キーワードの選定、コンテンツのキーワード対応、タグの改善、サイト構造の改善など、専門的な知識の必要な対策が多いので、SEO対策専門業者に任せるのがよいでしょう。
・Web広告
Web広告には、リスティング広告、ディスプレイ広告、アフィリエイトなどがあります。
リスティング広告は検索エンジンの検索結果に出てくる広告で、ディスプレイ広告はWebサイトの広告枠に掲載される広告です。
アフィリエイトとは、ASP(アフィリエイトサービスプロバイダ)に登録することで、さまざまなサイトやブログに掲載される広告のことをいいます。
そのサイトやブログ経由で商品が購入された場合に、売り上げの一部から報酬が支払われるのです。
・SNS広告
SNS広告とは、TwitterやInstagram、Facebook、LINEなどに表示される広告です。
ユーザーの年齢層や性別、興味があるトピックなどを選び、広告を出すことが可能です。
・インフルエンサーマーケティング
SNSなどでフォロワーが多く影響力のある人たちは、インフルエンサーと呼ばれます。
そのインフルエンサーに依頼して商品をおすすめしてもらうことで、高い広告効果を得られるのです。
リニューアルまでの期間
スタート時は売り上げや商品量が少なくても、売り上げが伸びて商品量が増える可能性は十分にあります。
最初は小さく始めたためECサイトの規模が小さく、大量の取引量に耐えられる作りではない場合もあるでしょう。
通常、リニューアル時に規模を大きくしたECサイトを新たに制作し、顧客データや商品登録データを移行します。
その場合、最初にECサイトを構築したときよりも大きな構築コストにプラスして、移行コストも発生するのです。
また、サイトがリニューアルするお知らせや、移行作業時のサービス休止のお知らせなども必要になるでしょう。
このように、ECサイトの売り上げが順調に伸びると、サイトのリニューアルにかかるコストも考慮しなければなりません。
サポート体制・セキュリティを確認する
ECサイト構築の費用を考えるときに忘れがちなのが、サポート体制とセキュリティに関わる費用です。
ECサイトの構築を依頼した制作会社のサポート体制がどうなっているかを必ず確認しておきましょう。
構築したあとは何もしてもらえない場合、エラーやバグが発生した際に対応してもらえませんし、対応してもらえたとしても有料サポートです。
そのため、サポート体制がどうなっているかを確認し、維持費がかかってもアフターサポートを依頼すべきです。
また、セキュリティ機能も非常に重要です。
セキュリティ機能が充実していないと、不正ログインやデータ流出などが起こってしまう可能性もあります。
セキュリティ対策はサイト構築時の対応ももちろん必要ですが、継続的にアップデートする必要があります。
そのため、サポート体制と一緒に、セキュリティ対応もアフターサポートとして対応してもらうのがおすすめです。
ECサイトのデザインや機能も重要ですが、サポート体制やセキュリティ機能などの目に見えない部分も非常に重要なので、忘れずにコストを見積もっておきましょう。
ECサイト構築は補助金制度で費用を抑えることもできる
ECサイトの構築費用を安く抑えるためには、補助金制度を利用することをおすすめします。
ただし、補助金制度は通常、従業員の賃上げや生産性向上を目的に支給されるものです。
そのため、申請時に目的に合った運用を行うことを申請する必要があるので、ご注意ください。
<ECサイト構築に使える補助金制度>
ここでは、上記の補助金制度について、補助の内容や条件などをご説明します。
利用できそうな補助金制度があれば、ぜひ申請してみてください。
IT導入補助金 ※2024年現在ECサイト構築は補助対象外
IT導入補助金は、中小企業庁が管轄する補助金です。
ITツールを導入する際に利用できるので、ECサイト構築にも適用される可能性があります。
【補助金の概要】
事業再構築補助金
中小企業庁が管轄する補助金で、企業が事業を再構築したり賃上げしたりする場合に使えます。
【補助金の概要】
小規模事業者持続化補助金
日本商工会議所が管轄する、小規模事業者のための補助金です。
【補助金の概要】
ECサイトの構築手順
ECサイトの構築方法に対する構築手順について、ご説明します。
<フルスクラッチ・パッケージ・オープンソースの場合>
- 1.制作会社を選ぶ
- 2.要件を洗い出して制作会社に詳しく伝える
- 3.制作会社が作成した要件定義書を確認し、必要に応じて修正する
- 4.開発・テストが行われる
- 5.デザインや機能確認を行う
- 6.商品登録を行う
- 7.運用テストを行う
- 8.サービスを開始する
<モールの場合>
- 1.モールへの出店に必要なものを準備する
- 2.メールアドレス、クレジットカード情報、身分証明書、商品やサービスを扱う資格や許可証など
- 3.ECモールに出店登録する
- 4.マイページでECショップの構築と商品登録を行う
- 5.販売を開始する
<ASPの場合>
- 1.ASPを選ぶ
- 2.ASPにアカウントを作成する
- 3.ECサイトを構築する
- 4.商品情報を入力する
- 5.運用テストを行う
- 6.販売を開始する
ECサイトの構築費用に関するよくある質問
ECサイトの構築費用に関するよくある質問を、以下のとおりまとめました。
<ECサイトの構築費用に関するよくある質問>
ECサイトの費用相場はいくら?
ECサイトの構築方法ごとの費用相場は、以下のとおりです。
【ECサイトの構築方法ごとの費用相場や特徴】
ECサイトの費用相場についての詳細は、こちら『ECサイトの構築方法ごとの費用相場』をご覧ください。
ECサイトにかかる費用の内訳は?
ECサイトにかかる費用の内訳は、以下のとおりです。
【ECサイト構築費用の内訳】
構築方法によって相場が大きく異なる。
デザイン会社の知名度や実績によって異なる。
同じ商品でも仕入れ先によって異なる。
商品の売り上げを大きく左右する。
量が少ない場合は自社で行う方が安い。
ECサイトにかかる費用の内訳についての詳細は、こちら『ECサイト構築にかかる費用の内訳』をご覧ください。
ECサイトの構築費用を安く抑える方法は?
ECサイトの構築費用を安く抑えるためには、補助金制度を利用するとよいでしょう。
ECサイト構築に使える補助金制度は以下のとおりです。
<ECサイト構築に使える補助金制度>
ECサイト構築に使える補助金制度についての詳細は、こちら『ECサイト構築は補助金制度で費用を抑えることもできる』をご覧ください。
ECサイトの構築費用の違いはどうやって生まれる?
ECサイトの構築費用の違いは、外注先や要求する機能、サポート体制、セキュリティなどによって大きく変わってきます。
そのため、複数の外注先の見積もりを確認し、実現できる機能やサポート体制、セキュリティ機能などを綿密に比較しましょう。
ECサイトの構築費用の違いについての詳細は、こちら『費用を大きく左右する項目を知っておく』をご覧ください。
まとめ
今回は、構築方法ごとに費用相場や特徴を解説するほか、予算別・年商別に適切な構築方法、注意点、費用を抑える方法までを解説しました。
ECサイトの構築方法はいくつかあり、カスタマイズが自由にできるかわりに費用が高額な方法から、自由度は低いものの費用が安い方法まで選べます。
ECサイトの規模や販売期間、求める機能やカスタマイズ内容、コストなどを考慮して、自社にもっとも合った方法を選びましょう。
また、ECサイトの構築費用を安く抑えるために、補助金制度を活用するのがおすすめです。
この記事でご説明したECサイトの構築方法や費用、メリット・デメリットなどをぜひ参考にしてみてください。
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