
成功事例
初めてのネットショップ(ECサイト)開業!流れや作成費用、成功のポイントまで詳しく解説
これからネットショップを開業して、オンラインでビジネスを始めたい人も多いのではないでしょうか?
しかし、初めての開業の場合は、何をすべきかなかなかわからないものです。
では、ネットショップを開業するためにはどのようなモノが必要なのか?
「何から手をつけていいかわからない!」「情報が多すぎてわからない」など不安なことも多いでしょう。
そこで今回は、ネットショップの開業について、初心者向けに流れや構築方法をわかりやすく解説します。
ネットショップの開業フローは、主に以下のとおりです。
【ネットショップを開業する流れ】
また、以下5種類の開業・構築方法のうち、どれがあっているのかを見極めておく必要があります。
【ネットショップの開業・構築方法】
この記事を参考に、ネットショップ運営の成功に向けた第一歩を踏み出しましょう。
- 公開:
- 2022年09月28日
- 更新:
- 2023年01月27日
COLUMN INDEX
- ネットショップ(ECサイト)とは?実店舗との違いも解説
- ネットショップのメリット・デメリット
- ネットショップの開業をおすすめできる人
- ネットショップ(ECサイト)と実店舗の違い
- ネットショップ(ECサイト)を開業する流れ
- コンセプト・商品の企画
- ネットショップ(ECサイト)作成方法の検討
- インターネット環境の整備
- レンタルサーバーの契約
- ネットショップ(ECサイト)の作成・開設
- 商品の登録
- ネットショップ(ECサイト)の開業・構築方法5パターン
- ①フルスクラッチ
- ②パッケージ
- ③オープンソース
- ④モール
- ⑤ASP
- ネットショップ(ECサイト)開業後の運営業務
- フロント業務
- バックエンド業務
- ネットショップ開業で成功するためのポイント
- 明確な売上目標を設定する
- 使いやすいECサイトをつくる
- SEO対策やSNS、メルマガなどで集客する
- リピーターを増やすための販促施策をする
- スピーディーな対応を心がける
- ネットショップ(ECサイト)開業の際の注意点
- 複数の作成サービス・会社を比較する
- 特定商取引法に基づく表記を行う
- 税金や手数料、関税などの諸費用に注意する
- 費用を気にするあまり機能を絞りすぎないようにする
- おすすめネットショップ(ECサイト)開業サービス7選
- BASE
- STORES
- カラーミーショップ
- Shopify
- MakeShop
- Yahoo!ショッピング
- 楽天市場
- ネットショップ(ECサイト)開業に関するよくある質問
- ネットショップ(ECサイト)の開業はおすすめできる?
- ネットショップ(ECサイト)開業の流れは?
- ネットショップ(ECサイト)の開業方法にはどんな種類がある?
- ネットショップ(ECサイト)開業で成功するためには?
- おすすめのネットショップ(ECサイト)開業サービスは?
- ネットショップ(ECサイト)開業で補助金は使える?
- まとめ
- 参考サイト
ネットショップ(ECサイト)とは?実店舗との違いも解説
ネットショップとは、ネットを介したオンラインで買い物ができる店舗のことです。
オンラインショップやネット通販、ECサイトなどと呼ばれることもあります。
ネットショップについて理解を深めるため、メリットとデメリット、おすすめの人、実店舗との違いなどを見てみましょう。
ネットショップのメリット・デメリット
ネットショップのメリット・デメリットは、以下のとおりです。
【ネットショップのメリット】
- ・24時間いつでも販売できる
- ・世界中の誰にでも販売できる
- ・気候に関係なく売上が見込める
- ・実店舗より少額で開業できる
ネットショップはオンラインで営業できるため、時間や場所、気候などを選びません。
幅広い顧客に対して、自店の商品を売り込めます。
また、土地や建物がいらないぶん、少額で開業できる点も大きな魅力です。
【ネットショップのデメリット】
- ・商品の実態が伝わりにくい
- ・集客の必要がある
- ・配送手続きに手間がかかる
- ・価格競争にさらされやすい
ネットショップでは、商品を直接確かめることも、店員との対面もできません。
顧客が商品の実態を把握できるよう、店舗側には写真や説明文などの工夫が求められます。
また、実店舗のように自然な顧客流入が見込めないぶん、積極的に集客を行わなければなりません。
簡単に比較できるため価格競争にさらされやすいほか、配送というネットショップならではの手間もかかります。
ネットショップの開業をおすすめできる人
ネットショップはオンラインで開業できるため、土地や建物がいらないぶん費用もかかりません。
また、場所や時間、気候に関係なく、幅広い顧客に商品をアピールできます。
そのため、ネットショップの開業は、「少ない費用で店舗を開業したい人」または「幅広い顧客に商品をアピールしたい人」におすすめです。
ネットショップ(ECサイト)と実店舗の違い
ネットショップと実店舗には、以下のような違いがあります。
【ネットショップと実店舗の違い】
・世界中の誰にでも販売できる
・気候に関係なく売上が見込める
・実店舗より少額で開業できる
・ある程度の集客が見込める
・基本的に配送不要
・ネットショップより価格競争が起こりにくい
・集客の必要がある
・配送手続きの手間がかかる
・価格競争にさらされやすい
・近隣にしかアピールできない
・気候に集客が左右される
・ネットショップより高額な費用がかかる
ネットショップは実店舗よりも安く開業・運営でき、大きな利益を上げられる可能性があります。
ただし、そのぶん集客・商品紹介・発送など、実店舗にはないネットショップならではの対応が必要です。
ネットショップ(ECサイト)を開業する流れ
ネットショップを開業する流れは、以下のとおりです。
それぞれの内容を詳しく確認していきましょう。
コンセプト・商品の企画
ネットショップの開業において、最初に行うのがコンセプト・商品の企画であり、具体的に以下の内容を確認しましょう。
■コンセプトを決める
自店で購入してもらうためには、数ある店舗のなかから顧客に選ばれなければなりません。
顧客が自店を選ぶ理由となるのが、コンセプトです。
「どんなターゲットに」「どんな価値を届けたいのか」を明確にして、他店との差別化を図りましょう。
■商品の価格や品質を決める
オリジナル商品か仕入れ商品かを決めたうえで、トレンドやニーズに基づいて細かい選定を行ってください。
仕入れ商品の場合は、仕入れ先の確保も重要です。
■届け出が必要な商品の手続き
中古品や酒類など、届出が必要な商品は開業までに手続きを済ませておきましょう。
ネットショップ(ECサイト)作成方法の検討
つづいて、ネットショップの作成方法を検討します。
初めて小規模に開業するなら、比較的安くて簡単なモールかASPがおすすめです。
モールやASPなどとひとくくりにされてはいますが、機能・特徴・費用は、サービスによって異なります。
無料のサービスを使えば、実際に商品が売れるまで費用がほとんどかかりません。
有料のサービスは、そのぶん充実した機能が期待できますよ。
インターネット環境の整備
安定したインターネット環境は、ネットショップの開業に欠かせません。
インターネットに必要なのは、以下の2つの契約です。
- ・回線:光ファイバーなどの物理的な設備
- ・プロバイダ:回線とインターネットをつなげる事業者
どちらが欠けても、インターネットには接続できません。
2つが別契約になっているサービスもあるので、ご注意ください。
その他、WiFiを利用するためのルーターなど、周辺機器の購入も必要です。
インターネットについては、マイナビニュース インターネット比較で詳しく解説しています。
レンタルサーバーの契約
サーバーとは、ネット上の「土地」のようなものと言えます。
ネットショップの開業には、サーバーのレンタル(=レンタルサーバーの契約)が必要です。
レンタルサーバーには、以下の2種類があります。
- ・専用サーバー:自分だけで使えるサーバー
- ・共有サーバー:他ユーザーと共有で使うサーバー
共有サーバーは他ユーザーからの影響を受けますが、専用サーバーよりも安く契約できます。
ネットショップの開業が初めてなら、まず共有サーバーを契約するのが良いでしょう。
なお、ネットショップの開業・運営サービスによっては、レンタルサーバーの契約が込みになっている場合もあります。
その場合、この手順は必要ありません。
ネットショップ(ECサイト)の作成・開設
コンセプトに沿って、ネットショップを作成・開設します。
既存の競合サイトなどを参考にしながら、見た目と使いやすさを兼ね備えたネットショップを目指しましょう。
簡単に作成できるサービスを選べば、デザインやITの知識はほとんど必要ありません。
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商品の登録
最後に、ネットショップに商品の登録を行います。
ネットショップは実店舗とは異なり、実際に商品を見たり、手に取ったりできません。
そのぶん写真や紹介文で、商品の魅力や詳細を伝える必要があります。
写真は自然光や加工アプリなどを利用して、明るい印象に仕上げましょう。
現在はスマホのカメラでも、十分にネットショップに掲載できる写真が撮れます。
写真を撮ったら、それを補うような紹介文を作成してみてください。
紹介文は600〜1,000文字前後で、商品の詳細や特徴、背景をわかりやすく伝えるものが良いと言われています。
ネットショップ(ECサイト)の開業・構築方法5パターン
ネットショップの開業・構築方法には、主に以下の5パターンがあります。
それぞれの特徴は、以下のとおりです。
詳しい内容やメリット・デメリット、費用などを見てみましょう。
①フルスクラッチ
フルスクラッチとは、既存のプログラムやソフトウェアを使わず、ネットショップを0から構築する方法です。
実店舗に置き換えて、フルカスタムで路面店をつくると考えるとわかりやすいでしょう。
費用と時間はかかりますが、そのぶん使いやすく希望に沿った店ができあがります。
フルスクラッチで開業するメリット・デメリット
フルスクラッチで開業するメリット・デメリットは、以下のとおりです。
【フルスクラッチのメリット】
- ・最も自由度が高い
- ・開業後も柔軟かつスムーズな対応ができる
フルスクラッチで開業すれば、デザインからシステムまで、ネットショップのすべてを自由にデザインできます。
自分で構築・運営するため、開業後も柔軟かつスムーズな変更が可能です。
【フルスクラッチのデメリット】
- ・最も初期費用がかかる
- ・専門知識が必要
- ・開業までに時間がかかる
フルスクラッチは自由度が高いぶん、最も高額な初期費用がかかります。
運用・構築に専門知識が求められるほか、開業までに年単位の時間を見ておかねばなりません。
以上のメリット・デメリットを踏まえて、フルスクラッチは細部までこだわってネットショップを運営したい場合におすすめです。
費用や時間に余力のある大規模事業者に、とくに向いている方法と言えます。
フルスクラッチでの開業費
フルスクラッチでの開業費は、最低でも1千万以上です。
こだわればこだわるほど高くなるため、場合によっては数億円かかることも考えられます。
そのためフルスクラッチで開業しているのは、ユニクロやZOZOTOWNなど、体力のある大規模事業者がほとんどです。
②パッケージ
開業から運営まで一通りがそろったソフトウェアを購入し、パソコンにインストールしてネットショップを構築する方法です。
実店舗に置き換えて、専門家からまとめて設備を購入し、それを組み合わせて路面店をつくると考えるとわかりやすいでしょう。
購入した設備の内容に左右されるものの、比較的自由な店づくりができます。
パッケージで開業するメリット・デメリット
パッケージで開業するメリット・デメリットは、以下のとおりです。
【パッケージのメリット】
- ・比較的自由度が高く、フルスクラッチより簡単
- ・セキュリティやトラブルに対してサポートが受けられる
パッケージでの開業はソフトウェアを使うぶん、フルスクラッチほど自由には行えません。
しかし、そのぶんフルスクラッチより簡単に、希望に沿ったネットショップが構築できます。
また、ソフトウェアの販売元が構築・運営にかかわるため、セキュリティやトラブルに対する一定のサポートが期待できます。
【パッケージのデメリット】
- ・フルスクラッチについで初期費用が高い
- ・システムの更新に費用がかかる
- ・自由度が高いほど専門知識が必要
初回のパッケージ購入費・数年ごとのシステム更新費がかかるため、パッケージの利用はフルスクラッチについで高額です。
また、自由に構築できるパッケージほど、専門知識が求められます。
以上のメリット・デメリットを踏まえて、パッケージはフルスクラッチほど費用や時間をかけられないが、こだわって構築したい場合におすすめです。
必要となる費用を考慮すると、中規模以上の事業者に向いている方法と言えます。
パッケージでの開業費
パッケージでの開業費は、最低でも500万円以上です。
その後も3~5年ごとに、システム更新の費用がかかります。
③オープンソース
ネット上で公開されているプログラムを使って、ネットショップを構築する方法です。
実店舗に置き換えて、ネット上の設計図を使って路面店をつくると考えるとわかりやすいでしょう。
比較的自由な店づくりができ、初期費用もほとんどかかりませんが、相応の専門知識が求められます。
オープンソースで開業するメリット・デメリット
オープンソースで開業するメリット・デメリットは、以下のとおりです。
【オープンソースのメリット】
- ・初期費用がほとんどかからない
- ・比較的自由度が高い
ネット上のプログラムの多くは無料で公開されているため、オープンソースでの開業には初期費用がほとんどかかりません。
フルスクラッチほどではないものの、比較的自由にネットショップを構築できます。
【オープンソースのデメリット】
- ・専門知識が必要
- ・セキュリティやトラブルに対するサポートがない
オープンソースには、パッケージのような販売元がありません。
セキュリティやトラブルには自分で対応する必要があり、構築から運営まで相応の専門知識が求められます。
以上のメリット・デメリットを踏まえて、オープンソースは専門知識があり、初期費用を抑えたい場合におすすめです。
0円から利用できるため、小規模事業者や個人でも気軽に挑戦できます。
オープンソースでの開業費
ネット上のプログラムの多くは無料で公開されているため、オープンソースは0円から利用できます。
サイトのデザインなども自分で行えば、サーバー代・ドメイン代にかかる数千~数万円のみでの開業も可能です。
④モール
楽天市場やYahoo!などのオンライン上のショッピングモールに、費用を払って出店する方法です。
実店舗に置き換えて、ショッピングモールに出店すると考えるとわかりやすいでしょう。
路面店と比べて制約が多く、費用もとられますが、そのぶん自然な集客が期待できます。
モールで開業するメリット・デメリット
モールで開業するメリット・デメリットは以下のとおりです。
【モールのメリット】
- ・モール側に集客を手助けしてもらえる
- ・専門知識が不要
- ・比較的初期費用が安い
- ・早く開業できる
モールはそれ自体に集客力があるため、開業するだけでも顧客の流入が見込めます。
専門知識なしで簡単に構築でき、開業までの時間もそれほどかかりません。
初期費用も無料~数万円程度と、比較的安めです。
【モールのデメリット】
- ・最も自由度が低い
- ・他のショップに埋もれる危険がある
- ・販売手数料がある
モールごとの制約があるため、モールにおける構築の自由度はそれほど高くありません。
販売手数料により売れるほど経費がかさむほか、多くのショップに埋もれてしまう危険もあります。
以上のメリット・デメリットを踏まえて、モールでの開業は集客・構築を簡単に行いたい場合におすすめです。
モールによっては0円から利用できるため、個人や小規模事業者も利用しやすいでしょう。
モールでの開業費
モールでの開業費は無料から数万円程度と、モールごとに異なります。
開業後も販売手数料など、毎月数万円前後のランニングコストがかかることを覚悟しておきましょう。
⑤ASP
開業から運用まで一通りがそろったプラットフォームを利用し、ネットショップを構築する方法です。
すべてネット上で完結できるので、パッケージのようにインストールする必要がありません。
ASPはアプリケーション・サービス・プロバイダーの略であり、その性質から「レンタルショッピングカート」とも呼ばれます。
実店舗に置き換えて、設備がそろった路面店の内装だけを行うと考えるとわかりやすいでしょう。
既に用意されたものを使うため、自由度は低いものの、専門知識なしで開業を目指せます。
ASPで開業するメリット・デメリット
ASPで開業するメリット・デメリットは、以下のとおりです。
【ASPのメリット】
- ・専門知識が不要
- ・比較的初期費用が安い
- ・早く開業できる
- ・モールより自由度が高い
ASPはプラットフォームを利用するため、専門知識なしで簡単に開業することが可能です。
0円~と初期費用が比較的安いほか、制約がないぶんモールよりも自由な店づくりができます。
【ASPのデメリット】
- ・販売手数料がとられる
- ・集客が難しい
ASPはモールと同じく、数%の販売手数料がとられます。
また、モールのような自然な集客が見込めないため、SEO対策やSNSなどの努力が必要です。
以上のようなメリット・デメリットを踏まえて、ASPでの開業はモールより自由度の高いネットショップを、安く簡単に運営したい場合におすすめと言えます。
自由度・初期費用・手軽さのバランスを求める人は、ASPでの開業を検討してみましょう。
ASPでの開業費
ASPでの開業費は、無料または数万円前後です。
開業費によるASPの違いは、以下のとおりです。
【開業費によるASPの違い】
・デザインテンプレート
・集客機能など
有料のASPは機能が充実しているほか、販売手数料が安めに設定されている傾向があります。
副業などお小遣い稼ぎ程度なら無料のASP、小規模でも本格的に運営するなら有料のASPを選ぶのがおすすめです。
ネットショップ(ECサイト)開業後の運営業務
ネットショップ開業後の運営業務は、大きく2つに分けられます。
それぞれの内容を詳しく確認してみましょう。
フロント業務
フロント業務とは、ネットショップや商品を顧客にアピールし、売上向上を目指す業務のことです。
具体的には、以下のようなものが挙げられます。
■ネットショップの構築
コンセプトや売上目標に沿って、自店にあう開業方法・サービスを選び、デザインを考えます。
■商品の企画や選定
「いつ・どれくらい・どのような」商品を仕入れるかを、半年以上前から計画します。
■商品の仕入れ
より良い条件の仕入れ先を探し、トレンドなども考慮しながら商品を購入します。
■商品の入れ替えや見切り
在庫状況やトレンドを考慮して、見切り商品を割り引いたり、新商品と入れ替えたりします。
■プロモーション
キャンペーン企画のほか、SEO対策やSNS運用、メルマガなどの集客施策を行います。
バックエンド業務
バックエンド業務とは、事務や管理、発送など売上を支える裏方的な業務のことです。
具体的には、以下のようなものが挙げられます。
■商品の登録
商品の基本情報や写真、紹介文などをそろえ、ネットショップに登録します。
■商品の管理
商品が良好な状態を保てるよう、また素早く発送できるように管理します。
■発送
商品をできるだけスピーディーに顧客のもとへ発送します。
■顧客対応
顧客からの問い合わせに答えるほか、アフターフォローなどを行います。
■売上や経費の管理
売上数値やサイトのアクセス数、目標に対しての達成率、人件費などを管理します。
ネットショップ開業で成功するためのポイント
ネットショップの開業で成功したいなら、以下の5つのポイントを押さえておきましょう。
それぞれの内容を詳しく解説します。
明確な売上目標を設定する
明確な売上目標がなければ、必要な機能や規模が見えず、適した開業方法やサービスも選べません。
開業前には、明確な数値で売上目標を設定しましょう。
ネットショップの売上は、「アクセス数×購買率×売上単価」で計算できます。
開業前で予想が難しい場合は、「最低限超えたい目標」と「難しいが達成を目指したい目標」の、2パターンを設定しておくのもおすすめです。
使いやすいECサイトをつくる
ECサイトは、多機能・高機能であるほど良いとは限りません。
必要以上に費用がかさむうえ、ユーザーにとってかえって複雑でわかりにくくなる可能性もあります。
ECサイトを構築するときは、ターゲットに対して最適な機能の搭載を目指しましょう。
SEO対策やSNS、メルマガなどで集客する
先ほど解説したとおり、ネットショップの売上は「アクセス数×購買率×売上単価」で成り立ちます。
いくら良い商品をそろえていても、アクセス数が少なければ、売上は上がりません。
ネットショップの集客には、以下のような方法があります。
・SEO対策
SEO対策とは、GoogleやYahoo!などで検索した際、ネットショップをより上位に表示されるようにする取り組みのことです。
ショップ名や商品名の工夫、他のユーザーからのリンク(SNSでのシェア)などが効果的と言われています。
・SNSの運用
TwitterやInstagram、FacebookなどのSNSの運用は、自店のファンづくりに役立ちます。
ネットショップと連携すれば、より高い効果が見込めるのです。
・メルマガ
チラシやダイレクトメールと違い、物質的なコストをかけずに始められます。
セールや特集など、顧客が興味を持ちやすい内容を配信しましょう。
リピーターを増やすための販促施策をする
リピーターは新規顧客よりも少ない費用で維持できるうえ、周囲に良い口コミを広げてくれる可能性もあります。
リピーターを獲得できなければ、ネットショップの売上は安定しません。
リピーターを増やすための販促施策には、以下のようなものがあります。
・ポイントやクーポン
次回購入時に使えるポイントやクーポンを発行すると、リピートにつながりやすくなります。
適切な有効期限を設定すれば、より高い効果が見込めるでしょう。
・包装やメッセージカード、サンプル品
顧客と顔を合わせないネットショップにおいて、包装は店の印象を大きく左右します。
丁寧な包装やメッセージカード、サンプル品のおまけなどで他店との差別化を狙いましょう。
・SNSのフォロー誘導
SNSは、顧客と互いにやり取りできる貴重な場所です。
購入前後に「フォローでクーポンをプレゼント」「フォロワー限定セールの情報をお届け」など、魅力的なきっかけを提示してフォローを誘導しましょう。
スピーディーな対応を心がける
顧客からの問い合わせへの反応が遅れると、そのぶん購入の可能性も下がります。
また、商品が早く届くほど、顧客の満足度は上がります。
このように、対応のスピードは売上を左右する重要な要素です。
開業後は、できるだけスピーディーな対応を心がけましょう。
ネットショップ(ECサイト)開業の際の注意点
ネットショップを開業する際は、以下の4点に注意してください。
それぞれの内容を詳しく解説します。
複数の作成サービス・会社を比較する
先ほども解説したとおり、ネットショップの開業にはさまざまな方法があります。
また、同じ方法であっても、会社によってサービス内容や価格が大きく異なります。
「他社にある機能がない」「ほぼ同じ機能なのに割高」などのケースも、それほど珍しくありません。
ネットショップを開業する際は、複数の作成サービス・会社を比較し、自店にあったものを選びましょう。
特定商取引法に基づく表記を行う
特定商取引法とは、悪質な訪問販売・通信販売から消費者を守るため、販売元が守るべきルールやクーリング・オフなどの制度を定めた法律です。
特定商取引法により、ネットショップには以下の事項の表記が義務付けられています。
- ・販売価格
- ・送料
- ・支払いの時期と方法
- ・商品の引き渡し時期
- ・事業者名
- ・住所
- ・電話番号など
特定商取引法に違反すると、業務停止命令などの行政処分が下される可能性もあります。
開業時はとくに、表記の内容に気をつけましょう。
税金や手数料、関税などの諸費用に注意する
ネットショップの運営には、税金や手数料、関税などの諸費用が発生する可能性もあります。
思わぬ出費や知識不足による脱税を招かないよう、諸費用について事前に把握しておきましょう。
主な諸費用は、以下のとおりです。
■決済や販売の手数料
決済サービスの利用やモール・ASPを使った販売には、数%程度の手数料がかかる場合もあります。
サービスを選ぶ際には、手数料も忘れずに比較してください。
■所得税
以下のどちらかに該当する場合、所得税の支払い義務が生じます。
- ・副業など掛け持ちで運営するネットショップにおいて、年に20万円以上の所得が出た場合
- ・本業として運営するネットショップで、年に48万円以上の所得が出た場合
所得とは、収入から経費を差し引いた金額をさします。
該当の場合は、確定申告をしなければなりません。
■関税
海外と商品のやり取りをする場合は、関税が発生します。
輸入関税は、輸入の区分や方法、商品の種類によって納め方や金額が異なるのが特徴です。
また、輸出関税のシステムや金額は、輸出先によって違います。
海外からの仕入れ・海外への進出を見込んでいるならば、あらかじめ該当の関税ついて詳しく調べておきましょう。
費用を気にするあまり機能を絞りすぎないようにする
ネットショップの開業にかかわるシステムは、機能を絞るほど費用が下がるのが一般的です。
使わない機能にお金をかける必要はありませんが、費用を気にするあまり機能を絞りすぎてはいけません。
例えば、費用をかけないように無料のASPで開業した場合を考えてみましょう。
集客機能などの機能が欲しくなり、有料のASPに引っ越そうとすると、引き継ぎの手間が発生します。
とくに顧客の会員パスワードや決済情報は、引っ越し先での再設定を依頼しなければなりません。
せっかく獲得したリピーターが、それをきっかけに離れていく可能性も考えられます。
最初から有料のASPで開業しておけば、このような事態は避けることが可能です。
ネットショップのサービス選びは、費用と機能のバランスに気をつけましょう。
おすすめネットショップ(ECサイト)開業サービス7選
ネットショップを開業するなら、以下の7つのサービスがおすすめです。
それぞれの特徴やメリットを詳しく見てみましょう。
BASE

BASEは完全無料からスタートでき、有料プランも比較的安いASPです。
【BASEの概要】
グロースプラン:5,980円
グロースプラン:2.9%
BASEは一般的なネットショップ運営のほか、メルマガの配信や抽選販売、Instagramとの連携などに対応しています。
プランは、無料のスタンダードプラン・有料のグロースプランの2種類です。
スタンダードプランは初期費用・月額費用ともに無料で、実際に商品が売れるまで費用がかかりません。
グロースプランは5,980円の月額費用がかかりますが、販売手数料が2.9%と業界最安級です。
ネットショップが初めての人からこれから拡大を目指したい人まで、幅広くおすすめしたいASPですよ。
STORES

STORESはネットショップ以外にも、ネット予約やキャッシュレス決済、POSレジ、店舗アプリ作成など幅広いサービスを提供するASPです。
【STORESの概要】
スタンダードプラン:2,178円
スタンダードプラン:3.6%
STORESは一般的なネットショップ運営のほか、定期販売や予約販売、電子チケット販売、顧客管理、アクセス解析、SNS連携などに対応しています。
店舗のデジタル面を総合的に支援するサービスが支持を受け、これまで日産やLINEなどの有名企業でも採用されてきました。
実店舗との連携を考えている人などに、とくにおすすめのASPです。
カラーミーショップ

カラーミーショップは、サービス開始から17年・総流通額1兆円以上の老舗ASPです。
【カラーミーショップの概要】
※全プラン初月無料
レギュラープラン:4,950円
ラージプラン:9,595円
レギュラー・ラージプラン: クレジットカード4.0%~
後払い4.0%~
コンビニ決済130円~
代引き280円~
Amazonペイ月額2,000円 + 3.9%
楽天ペイ月額2,000円 + 4%
LINEペイ月額2,000円 + 3.45%
ペイペイ月額2,000円 + 3.45%
カラーミーショップは一般的なネットショップ運営のほか、海外向けショップ・企業向けショップ、リピート率を上げるクーポンやレコメンドの機能などに対応しています。
プランは、フリー・レギュラー・ラージの3種類です。
初めての開業はフリープランから始め、月商10万以上を目安にレギュラープラン、さらに大規模になったらラージプランを利用してみましょう。
実績のあるサービスを使いたい人、規模に合わせてプランを変えたい人におすすめのASPです。
Shopify

Shopify は、175ヶ国に展開する世界的な大手ASPです。
【Shopifyの概要】
スタンダードプラン:69ドル
プレミアムプラン:299ドル
スタンダードプラン:1~4.1%
プレミアムプラン:0.5~4.05%
※決済方法により異なる
Shopifyは一般的なネットショップ運営のほか、SNSやショッピングモールとの連携、海外向けショップの展開などに対応しています。
プランはベーシック・スタンダード・プレミアムの3種類で、無料プランはありません。
月額費用が高いほど手数料が安く、分析や海外展開のための機能が充実しています。
ただし、サポートは英語のみで日本語には対応していません。
海外展開を考えている人におすすめのASPです。
MakeShop

MakeShopは、流通額で10年連続No,1を誇る、実績のあるASPです。
【MakeShopの概要】
MakeShopエンタープライズ:110,000円
MakeShopエンタープライズ:55,000円
MakeShopエンタープライズ:3.14%
MakeShopエンタープライズ:50,000
MakeShopは一般的なネットショップ運営のほか、定期購入やサブスクリプション、企業向けショップ、海外向けショップ、SNS連携などに対応しています。
プランはプレミアムとMakeShopエンタープライズの2種類で、無料プランはありません。
初期費用や月額費用は比較的高めですが、そのぶん手数料が比較的安めに設定されています。
また、ショップ運営やデザインなどへの手厚いサポートが、ユーザーから高い支持を集めています。
サポートを受けて開業・運営したい人や、一定以上の売上が見込める人におすすめのASPです。
Yahoo!ショッピング

Yahoo!ショッピングは、初期費用・月額費用がどちらも無料の、Yahoo!が運営するショッピングモールです。
【Yahoo!ショッピングの概要】
クレジットカード3.24%
ゆっくり払い3.24%
キャリア決済4.48%
コンビニ決済150~300円/件
銀行振込・ペイジー150円/件
ストアポイント・キャンペーン原資:2.5%~
Yahoo!ショッピングは初期費用・月額費用ともに無料で、実際に商品が売れるまで費用がかかりません。
モールのなかでは比較的安く始められますが、決済手数料にくわえて2.5%以上のストアポイント・キャンペーン原資がとられます。
費用をかけずにモール出店をスタートしたい人におすすめです。
楽天市場

楽天市場は、国内屈指の流通規模を誇る、集客力に定評のあるモールです。
【楽天市場の概要】
スタンダードプラン:50,000円
メガショッププラン:100,000円
スタンダード・メガショッププラン:2.0~4.5%
スタンダードプラン:20,000商品
メガショッププラン:上限なし
楽天市場はお買い物マラソンやスーパーセールなどのイベント、それに対応したテレビCMなどによる、圧倒的な集客力に定評があります。
ただし、初期費用60,000円・月額費用19,500円~と、費用はそれほど安くありません。
モールの集客力を最大限に活用したい人、一定以上の売上が見込める人におすすめのモールです。
ネットショップ(ECサイト)開業に関するよくある質問
ネットショップの開業に関しては、以下のような質問が多く寄せられます。
- ・ネットショップの開業はおすすめできる?
- ・ネットショップ開業の流れは?
- ・ネットショップの開業方法にはどんな種類がある?
- ・ネットショップ開業で成功するためには?
- ・おすすめのネットショップ開業サービスは?
- ・ネットショップ開業で補助金は使える?
それぞれの質問に回答・解説していきます。
ネットショップ(ECサイト)の開業はおすすめできる?
ネットショップは場所・時間・気候などに関係なく幅広い顧客にアピールでき、また実店舗のような土地や建物の費用もかかりません。
幅広い顧客に商品をアピールしたい人、少ない費用で店舗を開業したい人におすすめです。
ネットショップのメリット・デメリット、実店舗との違いについては「ネットショップとは?実店舗との違いも解説」でより詳しくご確認いただけます。
ネットショップ(ECサイト)開業の流れは?
ネットショップの開業は、主に以下のような流れで行います。
各手順の詳しい内容やポイントについては、「ネットショップを開業する流れ」でより詳しくご確認いただけます。
ネットショップ(ECサイト)の開業方法にはどんな種類がある?
ネットショップの開業方法には、主に以下の5種類があります。
- ①フルスクラッチ:自力で0から構築する方法
- ②パッケージ:必要な機能をパックで購入して構築する方法
- ③オープンソース:ネット上のプログラムを利用して構築する方法
- ④モール:Yahoo!や楽天市場などのショッピングモールに出店する方法
- ⑤ASP:ネット上のプラットフォームで構築する方法
それぞれのメリット・デメリット、おすすめの人、費用については、「ネットショップの開業・構築方法5パターン」でより詳しくご確認いただけます。
ネットショップ(ECサイト)開業で成功するためには?
ネットショップを成功させるには、まず明確な売上目標を設定し、使いやすいサイトをつくることが大切です。
開業後はSEO対策やSNS、メルマガなどで集客を行い、リピーターを増やすための販促施策にも力を入れてみてください。
問い合わせや注文へのスピーディーな対応も、購買率や顧客満足度を向上させてくれますよ。
ネットショップを成功させるポイントについては、「ネットショップ開業で成功するためのポイント」でより詳しく解説しています。
おすすめのネットショップ(ECサイト)開業サービスは?
ネットショップの運営が初めてなら、簡単かつ比較的安く開業できるASPまたはモールを利用しましょう。
ASPならBASE・STORES・カラーミーショップ・Shopify・MakeShop、
モールならYahoo!ショッピング・楽天市場がおすすめです。
それぞれのサービスの特徴や費用については、「おすすめネットショップ開業サービス7選」でより詳しくご確認いただけます。
ネットショップ(ECサイト)開業で補助金は使える?
ネットショップには、以下のような補助金が使えます。
・IT導入補助金
中小企業・小規模事業者が、生産性向上のためのITツール導入に使える補助金です。
・ものづくり補助金
中小企業が、革新的な取り組みの導入に使える補助金です。
・小規模事業者持続化補助金
小規模事業者が、制度改革などに対応するために使える補助金です。
そのほか、社会情勢に応じて、補助金の種類が増える可能性もあります。
あらかじめ種類や要件を調べ、開業や運営に上手く活用しましょう。
ネットショップを開業する方法とそれぞれの費用目安については、「ネットショップの開業・構築方法5パターン」でより詳しく解説しています。
まとめ
ネットショップとは、オンラインで商品が購入できるネット上の店舗のことです。
実店舗のような土地や建物がいらないぶん、開業の費用がそれほどかかりません。
場所や時間、気候に左右されず、多くの顧客にアピールできるのも魅力です。
ネットショップを開業する際は、まずコンセプト・商品を決め、サイトを構築・運営するサービスを選びます。
ネットショップを構築・運営する方法は、フルスクラッチ・パッケージ・オープンソース・モール・ASPの5種類です。
初めて挑戦する人は、比較的安く簡単なモール・ASPを選ぶのが良いでしょう。
構築・運営に利用するサービスの選定後は、インターネットとレンタルサーバーを契約し、実際にネットショップを作成します。
最後に、写真や紹介文を工夫しながら、商品の登録を行ってください。
ネットショップを成功に導くためには、明確な売上目標の設定が大切です。
開業後は集客やリピーターの獲得、スピーディーな対応などに力を入れ、目標の達成を目指しましょう。
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