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超速報! Commerce Trends 2023 超訳

※本記事は「App Unity」からご提供を受けております。著作権は提供各社に帰属します。

Shopifyが独自のデータ、専門家、トップのグローバルブランドから導き出した2023年の「Commerce Trends 2023」を公開しました。専門家たちが見ても惚れ惚れするようなレポートがダウンロードできます。

ただし、全文にわたって英語で書かれていますので、急遽、App Unityの有志で翻訳を行いサマリを作成してみました。皆様にコマース事業のお役に立てることを願っております。ぜひ、本編をダウンロードして原文もご確認ください。

CommerceTrends2023

Shopify plus Commerce Trends 202

更新:
2023年05月19日

COLUMN INDEX

Supply chain -サプライチェーン-

サプライチェーン

返品の仕組み向上やAIなどデジタルへの投資が肝になる年になる

この章のポイント

  • 消費者からの配達スピードや無料配送への期待が高まる一方でサプライチェーンの問題で配送の難易度が高まっていきます。

  • 強いブランドは消費者の要求に応えるために在庫を豊富に持ち、製品調達ルートを多様化し、返品率を厳しく管理し、デジタル化に傾注していきます。

  • 今、この先読みできない時代に適応し、より強固なロジスティック・ネットワークを構築するチャンスです。

新型コロナウィルスの世界的な大流行によりサプライチェーンが寸断され、多くの企業がいまだその影響を受けています。貿易ルートが開けると思った矢先、ロシア・ウクライナ戦争が勃発。サプライチェーンはかつてないほど混雑しています。Shopifyが調査した900のグローバルブランドのうち、66%が2023年にサプライチェーンの問題がさらに悪化すると予想しています。

出処)Shopify/Ipsos Commerce Trends Study. A survey covering n=900 SMBs and Enterprises in 14 countries, Aug–Sep 2022

また、各ブランドが現在のサプライチェーンの危機を越えたとしても、信頼できる配送を提供するという課題に直面するでしょう。パンデミック、貿易摩擦、サイバー攻撃、気候関連事象など、生産に対する重大な混乱は平均で 3.7 年ごとに1度は発生しています。
グローバルブランドは、絶えず変化する e コマースの状況に迅速に適応し、明日の購入者を魅了できるようなロジスティクス手法を必要としています。

商流に追いついていないサプライチェーンマネジメント

ジャストインタイム(JIT)生産方式は、第二次世界大戦後の経済状況下で保管コストや廃棄物を削減する方法としてトヨタがモデル化し標準的な生産方式となりました。
その名が示すように、JITのアプローチは、製品の調達、製造、組み立て、出荷を顧客の要求にジャストインタイムに行うことを目的としています。この半世紀の間に、世界中の企業がJITの原則を採用していきました。

その一方で、サプライチェーンはより複雑化し、その領域も広がり、そうした連続生産方式も脅かされています。JITは、サプライチェーンのすべてが滞りなく機能することが前提であり、リンクが多ければ多いほど、滞りが出てしまう場所が増えます。
パンデミックは、その脆弱性を大規模に露呈させました。グローバルサプライチェーンの混乱は2019年から2021年にかけて3倍以上になり、ほとんどの企業はほぼ即座に対応できなくなりました。

一部のブランドは、サプライチェーンにパッチを当て、パンデミックを乗り切ることだけを望みました。が、しかし、多くの企業にとって、パンデミックは断絶の始まりにすぎませんでした。混乱によって、世界中の企業は2021年だけで平均1億8,400万米ドルの損失を被りました。
2022年も、特にCOVID政策が残る中国では、海運港が滞留しています。また、開戦以来、何百万もの製品が、ロシアを経由する列車による通常の経路を避けて、海路で迂回を強いられています。

物流ネットワークの将来性をどう考えるか

1. より多くの在庫を持つ

Shopify Plusの加盟店がサプライチェーンの危機と戦っている最も一般的な方法は、より多くの在庫を抱えることです。そして、マッキンゼーが2022年春に調査した10社のうち8社は、2021年にすでに在庫を増やし始めていました。世界の3,000の大企業は現在、2019年と比較してGDP1%分に相当する在庫保有量を増やしています。

利用可能な在庫が多ければ、顧客のニーズに応えることが容易になりますが、バランスが必要です。在庫の緩和は過剰在庫を意味するものではありません。
在庫保有量を少しずつ増やすブランドは(コスト、スペース、需要に応じて)、売れない在庫に資金を閉じ込めるリスクを下げることができます。

また、多くのバイヤーは消費意欲が減退しているため また、多くのバイヤーの消費意欲が低下しているため、高価格帯の商品をどれだけ保有するかに注意する必要があります。

2022年の第2四半期、Shopifyの一部の販売業者では、100ドル以上の商品の在庫対売上高比率が急上昇しましたが、これはおそらく、買い物客がインフレに対応してより安いものを選んでいるためでしょう。そのため、在庫の管理は非常に重要です。

2. 製品ソースの多様化

低コスト、高い生産性、信頼できる品質は、もはや勝ち組サプライチェーンを構築するための主要な要因ではありません。何千もの企業が、サプライチェーンは弾力性で評価されることを痛感しています。

Shopify Plusの3分の1近くが、商品調達の多様化によってサプライチェーンにショックアブソーバーを組み込んでいます。30%が新しいサプライヤーを見つけ、29%が複数のサプライヤーや国から製品を調達しています。

また、Shopify加盟店の31%が2022年に始めたように、製品や原材料を自国に近い場所で調達することも選択肢の一つです。

3. 返品率の縮小

ブランドは、顧客1人を獲得するごとに平均29ドルを失っており、これは過去8年間で222%も増加しています。顧客獲得コストの高さもさることながら、返品が大きな原因となっています。オンラインショップで購入した商品の20~30%が返品されているのに対し、店舗で購入した商品の返品率はわずか8~10%です。

返品された商品が実店舗で再販されるか、配送センターで再梱包されるか、あるいは埋め立て地に放置されるかは、現代の消費者にとって、企業の収益と同じくらい重要な問題です。
返品が少ないということは、購入者が満足し、輸送や梱包による汚染が少なく、サプライチェーンの重要な側面である在庫管理への負担が少ないということです。

返品を減らすには、ネットで見た商品が実際に手元に届くという確信が必要です。商品の詳細な説明、カスタマーレビュー、各商品の360度ビューは、お客様の期待値を高め、返品率を下げるのに役立ちます。世界中のより多くの消費者がこの技術を採用するにつれて、拡張現実を通して顧客に商品を提供することは、現実的な選択肢になりつつあります。

また、ライブストリーム・ショッピングの没入型・双方向型であることから、顧客は自分が何を購入し、どのように使用するかに自信を持ち、返品率を大幅に低下させることができます。

TargetやWalmartのような大手小売企業は、顧客に少額の返品も受け付けています。しかし、多くの企業にとって、返金のみのアプローチはコスト効率がよくありません。そのためZaraのような一部のブランドは返品手数料を普及させています。

Zaraの英国支店は、2022年にヨーロッパの近隣諸国に続いて、郵送による返品に手数料を追加しました。返金時に1.95ポンド(2.39米ドル)が差し引かれる仕組みになっているのですが、この傾向は今後は拡大していくと予測するアナリストもいます。

返品を有料化することについては様々な意見があり、返品手数料がブランドロイヤリティに悪影響を与えるという懸念もあります。しかし、店舗で商品を返品するための無料のオプションが存在する限り、顧客はそのままでいる可能性が高いです。
いずれにせよ、返品に関するポリシーを明確にし、常にそれを遵守することが重要となりそうです。

4. サプライチェーンのデジタル化

グローバルなサプライチェーンが不安定であればあるほど、ブランドは迅速に対応する必要があります。Shopifyが調査したブランドの3分の1は、サプライチェーン内の手動プロセスをデジタル化することを計画しています。
これは、スキャンアプリや在庫管理ソフトウェアを使用したり、機械学習や人工知能(AI)ベースのソリューションに頼って、ロードプーリングからダイナミックなルート変更まで、あらゆることを行うようです。

しかし、サプライ・ネットワークの深層部まで可視化できている企業はほとんどありません。マッキンゼーによると、AIを活用したサプライチェーン・マネジメントを早期に導入した企業は、物流コストを15%、在庫レベルを35%、サービスレベルを65%改善することができるという。 サービスレベルを65%向上させることができるということです。

Money -お金-

マネートレンド

インフレ時のコスト削減は顧客のロイヤリティを向上させる

この章のポイント

  • マーチャントと顧客はインフレの重大さを感じており、利益率が低下しています。

  • 唯一の確かな戦略は、不確実性に対応していくことです。

  • 顧客のロイヤリティ向上は、マーチャントと顧客両方にとってより良い状態に繋がります。

2023年に起きたパンデミックの余波・世界の一部地域でのさらなるロックダウン・ロシアとウクライナの戦争などがサプライチェーンのボトルネックになっています。特に食品と燃料の価格が急騰しており、中央銀行が金利の引き上げを行っているため、過去40年間で最高のインフレになっています。

このインフレ環境の中、企業は競争力維持のために価格調整を実施し、成長戦略を見直す傾向にあります。

売り上げを伸ばす短期的な方法として値下げを行うブランドもありますが、当面の経済的損害の軽減と将来への投資のバランスを取る必要があります。これらの環境の中で短期的な施策ではなく将来的にも成長していくための重要なポイントは、顧客ロイヤリティというブランド資産に投資することです。

2021年の調査では、ロイヤリティによって顧客の価値が22倍になることが推定されており、ロイヤリティの重要性が高いことがわかります。

ここからはブランドが顧客ロイヤリティを高めながらキャッシュフローを維持している方法を紹介していきます。

2023年にキャッシュフローと顧客満足度を同時に高める方法4選

1. 戦略的な価格設定

一部のブランドは、インフレに対して有利な立場でいるために、毎週製品価格を変更しています。調査対象の 10 社中 8 社以上の企業が、インフレのために製品価格を値上げしたか、値上げを計画しています。
また、顧客のほぼ90%は、信頼できるブランド製品にはより多くの金額を支払うため、信頼されているブランドは顧客離れを抑えながら商品価格を上げることができます。

価格を一定にすることは、顧客ロイヤリティ向上のための長期的な投資に有効ですが、全てのブランドが顧客に変わってインフレの影響を受けることはできないです。実際に調査対象の81%の企業は、インフレ対策の一環としてすでに値上げを行っています。

ただし、配送料金の値上げに関しては慎重な判断が必要です。無料配送オプションなどを用意することで、買い物客はより頻繁に注文するようになり、より高価な商品を購入し、平均注文額を引き上げることができるようになります。

送料無料の効果

  • 送料無料の場合は約2.5個の商品を注文するのに対し、有料の場合は2個未満の商品を注文する

  • 送料無料の場合は、有料配送と比較して注文商品の中央値が$3以上高い傾向にある

  • 送料無料の場合は、有料配送と比較して注文価格の中央値が$22以上高い傾向にある

2. ロイヤリティと消費を促進するための割引

新しい顧客を獲得するよりも、既存顧客の購入を促す方が安価に促進できます。ブランドは、特別な割引を提供しより多くの支出を促すことで、ロイヤリティが高い顧客を獲得できるようになります。

GapCashプログラムのような製品またはギフト カードの購入にストアクレジットまたはクーポンを使用するPay-now-buy-laterプロモーションは、平均注文額が高くなり、キャッシュフローが向上します。

3. サブスクリプションまたはメンバーシップを追加

サブスクリプションサービスと製品の自動補充は経済の不安定さに直結して人気が高まっています。よりよい条件とより多くの価値を顧客に提供していることは、毎月の計上収益に良い影響を与え、外部投資家へのアピールになります。

インフラの中で、ペット用品や食品のブランドの間で定期購入プランで出費を節約する手段として売り込むケースが目立ちます。一部のブランドでは顧客に加入してもらうために、サブスクリプション料金を固定する約束をしてるブランドもあります。

4. 間接コストの削減

複数のブランドは景気後退を機会に、ブランドの使命を果たさない非効率性プロセスを削減するようになっています。より多くのブランドが固定費の削減を行い、不況が終わった後でもより軽量に運営できるようにしています。

McKinestのレポートによると倉庫とフルフィルメントの労働力をめぐり、持続可能な成長のために倉庫の自動化が必要になったと報告しています。関連するトリガー、条件、およびアクションに基づいたワークフローにより、プロセスが簡素化され、人的エラーのリスクが軽減され、リソースが解放されるようになります。

Marketing -マーケティング-

マーケティング

サードパーティCookieの終焉とファーストパーティーデータの限界

この章のポイント

  • サードパーティーCookieの廃止により広告成果の低下が起きていて、企業はファーストパーティーデータの取得・活用を始めています。

  • しかし、ファーストパーティーデータでは新しい顧客にアプローチできないという課題が残ります。

  • それを解決するのは、「コラボレーション」。競合他社を協力したり、インフルエンサーと協業することが2023年のトレンドとなります。

2021年、オンラインショップの数は2020年に比べて倍増し、日々小売業者はお互いに競争を繰り広げています。広告ツールにおいてもクリック単価の競争により、ROASが悪化しているため、今まで広告主が頼りにしていた広告ツールは信頼性を失いつつあります。

また、消費者がプライバシーの強化を求める傾向から、国からの規制が入り、企業はそれに対応しています。サードパーティーCookieは、AppleとMozillaはすでに廃止し、Googleも2024年にこれに追随する予定です。

サードパーティCookieの廃止は、広告の課題に拍車をかけていますが、消費者の71%は依然としてパーソナルなタッチを期待しており、81%のブランドは、ユニークでパーソナライズされた体験が今後の商取引の成長に重要な役割を果たすことに同意しています。

そのため、サードパーティ・データの役割に代わる新しい方法を見つけることが必要です。

出処)https://www.techpolicy.com/Articles/H/How-Effective-is-Black-Box-Digital-Consumer-Profil.aspx

代替案として、企業はファーストパーティーデータを収集し、活用し始めています。ファーストパーティーデータであれば、いつ、どのように、そしてなぜデータが収集されたかを正確に把握し、そのデータは永遠に企業のものです。また、データは直接消費者から得られた情報なので、適切な情報である可能性が高いのです。

加えて、消費者も新しいブランドを購入する傾向が出てきています。75%の消費者がパンデミックの間に、新しい店舗、新製品、新しい購入方法など、何か違うものを試し、安さではなく、高品質なブランドを求めるようになりました。

出処)https://businesschief.com/technology-and-ai/mckinsey-prioritise-personalisation-for-10-15-revenue-lift

このような消費者の行動があるものの、新しいブランドは、新しい顧客を見つけて自分のブランドに惹きつける必要があります。これはファーストパーティーデータでは実施しにくいのです。

それを叶えるのがコラボレーションです。コラボレーションは、ブランドが新しいオーディエンスを見つけるための、ブランドを弱めることのない、まさにWin-Winの方法なのです。

ブランドは協業が重要。コラボレーションの3つの方法

企業は、競合他社を協力者に変えることで、ブランドとファン作りをめぐるパラダイムを再考しています。デジタル世界では新しい発想ですが、実は商取引ではコラボレーションがよく行われています。コンサートで複数のアーティストが同時講演したり、車のディーラーが同じ通りにあるのがその例です。

コラボレーションでは、ブランドは新しいオーディエンスにアクセスできて、コンバージョンコストを削減することができます。

アドビの元製品管理ディレクターであるAsa Whillockは、次のトレンドとして、”企業がブランド間で緊密に連携し、解決されたファーストパーティオーディエンスを(もちろん消費者の同意を得て)安全で中立的な環境で交換する “ことを予測しています。

2023年にコラボを実現する方法は以下です。

1. 他のブランドとのコラボレーション

コラボレーションの話題は、長年の顧客に新たな興奮を与え、到達困難な市場にも波及します。ブランドは、自分たちの製品に新しい目を向け、ブランドを新鮮に捉えることができる。

ニューバランスは、コラボレーションをきっかけに、ブランドイメージを「お父さん靴」から「憧れのハイプシューズ」へと完全に変貌させました。100年以上、機能性重視のスニーカーブランドだったニューバランスは、今や俳優、ラッパー、スーパーモデルなどが愛用するブランドとなりました。

2. クリエイターとの協働

買い物客の約3分の1は、友人や家族からの推薦よりもインフルエンサーの推薦が重要だと答え*、71%の企業がオンライン・インフルエンサーの重要性が今後さらに高まると予想しています。(Shopify調べ)

出処*)https://blog.hubspot.com/marketing/state-of-consumer-trends-repor

顧客が作成したコンテンツは、さらに大きな影響力を持ちます。ユーザーが作成したコンテンツは、インフルエンサーのコンテンツよりも8.7倍も影響力があります。レビュー、写真、ビデオ、ブログ投稿、コメント、シェア、「いいね!」は、ブランドが作成したコンテンツよりも3倍、公式インフルエンサーのコンテンツよりも6倍も本物であると見られています。

出処*)https://www.nosto.com/blog/consumer-behavior-stats/

Z世代のユーザーを取り込むために、コラボレーション相手として最も人気があるのは、ショートビデオのプラットフォームです。Z世代の40%近くが、GoogleよりもTikTokやInstagramを検索に使い、61%がCOVID以降、ユーザー生成コンテンツにさらに影響を受けていると回答しています。

出処)https://www-businessinsider-com.cdn.ampproject.org/c/s/www.businessinsider.com/nearly-half-genz-use-tiktok-instagram-over-google-search-2022-7?amp

3. ロイヤルティプログラムの見直し

体験重視の顧客中心型のロイヤルティプログラムはまだ主流ではありませんが、数年以内には主流になる可能性が高いです。ロイヤリティ・テック・プロバイダーのAntavoが調査したグローバルブランドの約72%は、すでに既存のプログラムの見直しを計画しています。このトレンドを先取りするため、ブランドは、取引ではなく、顧客をロイヤルティプログラムの中心に据えています。

出処)https://antavo.com/blog/brand-loyalty-statistics-2022/

顧客が1つの店舗だけでなく、ブランドのネットワーク内のどこでも特典のために買い物ができるようになれば、顧客エンゲージメント、満足度、関連性が一気に高まります。

現在の顧客ニーズを満たしながら、ブランドと顧客の関係の未来を切り開くモデルを選択することが、これまで以上に重要となっています。

コラボレーションに活用できる、Shopify Collabsの事例

DOE Lashesでは、Shopify Collabsを活用したインフルエンサーとのコラボレーションを実施しています。

TikTokで3600万ハッシュタグのビューの注目を集めており、収益の60%はオーガニックソーシャルとインフルエンサーからもたらされています。

最初は、複数のツールでインフルエンサーとの関係を手動でプロジェクト管理していましたが、Shopify Collabsによって労力を半分に減らしました。
Shopify Collabsは新しいクリエイターの発見、クーポンコードの作成、CRMソフトウェアでの結果追跡、クリエイターとのコミュニケーションや支払いなど、単一のコマンドセンターとして機能しています。

1日でアプローチできるインフルエンサーは2倍になり、以前はスタッフがパートナーに支払うためにPayPalにアクセスし、その後スプレッドシートで数字を更新する必要がありましたが、その時間もなくなりました。

CEOのJason Wongは「時間を節約することは、お金を節約することでもあるのです。少人数のチームでより多くのことができるようになることは、私たちにとって最優先事項でした。」と話しています。

Ecommerce -eコマース-

Ecommerce

ソーシャルeコマースがよりインタラクティブに

この章のポイント

  • ブランドは現在、グローバルな競合他社との競争に直面しており、着実な成長が必要になります。

  • ブランドはソーシャルメディアに大きく依存しており、顧客を魅了し引き付け、維持するのに活用します。

  • メタバースが可能にするイノベーションは、アーリーアダプターに競争優位性を与える可能性があります。

新型コロナウイルスが流行した最初の年は米国で店舗閉鎖の影響もあり、eコマース売り上げが約9000億ドル増加し、eコマースのイノベーションとテクノロジーの採用を5年間加速させたと言われています。そして世界中で新しい顧客全てのカテゴリにおいて初めてのマーケットに参入しました。しかしながら、現在は成長が鈍化しており、2022年には大きな成長率から通常の成長率に推移しています。

2023年のeコマースの成長は、パンデミック前より5%高くなると予想されており、その後数年間で安定すると予測されています。

複数のブランドは、ソーシャルメディアに目を向けることで、eコマースの競争条件を標準化しようとしています。ソーシャルメディアのユーザー数は、インターネットユーザー数とほぼ同じであるという調査もあります。

ソーシャルネットワークは、購入する製品を探すためにグローバルな消費者が使用する第2に人気のある方法になっています。eMarketerは、米国だけのソーシャルコマース売上高は2020年の売上高の2倍になり、2023年に5600億ドルを超えると見込んでいます。グローバルの売上高は2023年には1兆ドルを超え、2025年には2兆ドルに達するでしょう。

ほぼ3分の1のビジネスは、近年にわたってソーシャルメディアマーケティングを増やして企業成長を推進することを期待しています。ソーシャルメディア上でブランドと良い経験をすることが78%の消費者がそれらから買うことをより意欲的になり、77%が競合他社よりも選ぶ可能性が高く、72%がもっと費用をかける理由の一部になります。

ソーシャルメディアに駆動された戦略は、より深い繋がりと記憶に残る体験を作り出し、顧客がもう一度利用してくれるようにしてくれます。

ソーシャルコマースはこの現実世界を超越する

ソーシャルメディアはブランドが消費者とやり取りする方法を変えてきました。現在、web3はこれらのやり取りを「メタバース」と呼ばれるバーチャル環境に導いています。これらのバーチャルスペースの特徴はシームレスな接続であり、現代の商業において重要な特徴になっています。
Shopifyとが調査した企業の84%によれば、チャネルを超えたブランド体験は、最近数年間よりも商業の未来にとってより重要になるとされています。メタバース市場は、今後数年間で爆発的に拡大すると予想されています。

拡張現実と複合現実の世界市場は、79.2%の複合年間成長率で急成長しています。3人に1人の顧客は既にバーチャルリアリティを使って買い物をしており、近いうちに消費者はメタバースのポップアップショップを訪れるとされています。しかし、これらのプラットフォーム上での商業の方向性はまだ作成中であり、次世代のソーシャルコマースをリードしたいブランドにとって良い機会になります。

これまでで最もインタラクティブなデジタル環境で顧客を驚かせる方法

1. 消費者とリアルタイムでチャット

顧客のうち、半数以上は、自分の選択したチャネルでカスタマーサービスに簡単にアクセスできることが重要だと言っています。約10億人の消費者が、WhatsApp、Messenger、Instagram上で毎週ブランドにメッセージを送り、サポートを求めたり、ストーリーに参加したりしています。2022年第2四半期には、WhatsApp Businessが最もダウンロードされたアプリのトップ10に入りました。

しかしながら、常にオンライン顧客に対応することは現実的ではありません。チャットボットに頼ることは、オンラインショッピング中にライブチャットが欲しいと考える消費者の41%を満足させる方法の1つになります。

2. ソーシャルコマース統合による合理化

ソーシャルプラットフォーム上にある「今すぐ購入」ボタンや同様のショッピングツールは、消費者が素早く購入できる機能です。

ショッピング可能な動画はコンバージョンへの障壁をさらに低くし、コンバージョン率が30%近くになると報告している企業もあります。中国でのライブコマースは、ほとんどの国のEC市場を超えるほど大きく、2019年以降にはアメリカや欧州でもライブショッピングが勢いを増しています。Facebook、Instagram、Pinterest、TikTokはそれぞれパンデミック中に自社のプラットフォームにライブショッピング機能作成に注力しています。

顧客がどこにいてもスムーズな体験をするために、ブランドはソーシャルおよびソーシャルではないチャネル間で在庫やカスタマーサポートを同期することができます。クロスチャネル分析やコンテンツ管理は、ソーシャルコマースでの成功に不可欠になります。

Retail-小売り-

Retail

今後のコマースの成長において実店舗が重要な役割を果たし続ける

この章のポイント

  • 店舗は商品を購入するための最終目的地ではなく、カスタマー・ジャーニーにおけるいくつかの停留所の一つに過ぎなくなりました。

  • 一方で店頭での「体験」が重要なトレンドになります。競争が激化しているため、小売は他のストアブランドにはない没入型インタラクションで顧客を魅了する必要があります。

  • 従業員の幸福は顧客の幸福を意味します。ブランドが顧客サービスの水準を高く保ちたいのであれば、従業員はより多くの役割を果たす必要があります。

Shopifyが調査した企業のうち、82%が今後のコマースの成長において実店舗が重要な役割を果たし続けると確信しています。実際、2021年に世界中で新型コロナウィルスの外出規制が緩和された際、実店舗での小売はeコマースよりも急速に成長しました。
他のどの年齢層よりもオンラインで過ごす時間が長いZ世代(この表現も見直す時に来ていそうですが)の買い物客の半分でさえ、店舗での買い物を好んでいる傾向が出ています。そして、彼らの消費力は、現在彼らのポケットにある3600億ドルよりも、さらに増大することが予想されます。

店舗への来店客数は増加しているものの、パンデミック以前の水準より少なくとも数%ポイント低下していることが分かっています。しかしながら、実店舗がオンライン・チャネルに与えるプラスの効果(実店舗の「ハロー効果」と呼ばれる)は、より多くのデジタル・ネイティブ・ブランドにオフラインを拡大させる説得力を持っています。

物理的な店舗での商売とデジタルでのコマースは、もはや別個のビジネスレーンではありません。物理的なプレゼンスは、顧客の信頼を築くインタラクティブな広告塔の役割を果たし、オンラインをさらに活性化させることができます。
小売ブランドは、新しい実店舗をオープンした直後の四半期に、ウェブトラフィックが平均37%増加する※ことも分かっています。チャネルが混在するトレンドの中で、多くのブランドは、実店舗が今後どのような役割を果たすのか、明確にはなっていません。デジタル化が進む商取引の世界で、実店舗を最大限に活用するにはどうすればよいのでしょうか。

※出典)RETAIL INSIDER

「オンラインとオフラインは事実上1つの連続した体験です」と、Shopifyの製品小売・メッセージング担当ディレクターのArpan Podduturiは言います。「下調べをせずに小売店に足を踏み入れる人はほとんどいません。通常、彼らは携帯電話から下調べを始めます。彼らは何らかのブランドを追いかけ、目的を持って店舗に足を運びます。米国の買い物客の約4分の3は、ネットや店頭で購入する前に、オンラインで商品をリサーチしています。
しかし、買い物客はカスタマージャーニーのさまざまな段階で実店舗に足を踏み入れ、多くの場合、すでに自分が探しているものを知っています。例えば、ショールーミングは、消費者が店舗を訪れて商品に触れながら、オンラインで購入することを選択する行動です。」

小売店舗の役割の多様化と明確化

店舗には商品・サービスの使い方の説明、ネットワーキング・イベントやパネル展示、コミュニティ形成のためのコラボレーション・スペースなど、取引以外の目的もあります。これらの例に共通しているのは、「テーラーメイドの体験」です。Shopifyが調査したグローバルブランドの82%によると、体験価値の向上に対する需要の高まりは、2023年に満たすべき最も重要なニーズの1つであるとのことです。

ポストコロナにおける店舗の作り方

1. 魅力的な店内体験のデザイン

小売業では、五感に訴え、オンラインでは再現できない魔法をかけることで、より体験的な店舗を目指す傾向が強まっています。従来の対面販売だけでなく、店舗スタッフを「体験ホスト」として活用し、バーチャルショッピング、ライブチャット、アポイントメントショッピングなどのオプションを提供することで、顧客との関わりを深めることができます。

これらの高度に洗練された店舗体験は、インスピレーションの源となります。コーヒーチェーンやアートギャラリー、他のブランドとのコラボレーションを実施し、店舗を「サードスペース」 (自宅や職場以外の場所で、人々が定期的に訪れる場所)として活用し、来店を促進するとよいでしょう。ラルフローレンとユニクロはそれぞれコーヒーショップと遊び場を店舗に併設している店舗もあります。

また、ショールームは、従来の小売店よりも場所を取らず、関係構築を促進し、ブランドが顧客をより理解するのに役立てることができます。しかし、一方でショールームはリスクもあります。来店客は、店舗で商品について学んだ後、帰宅して競合他社の類似商品をオンラインで購入するかもしれません。ショールームを開設する場合は、ポータブルPOSなどのテクノロジーを活用し、購買意欲の高い顧客がその場で購入できるようにしましょう。

店舗のテーマやレイアウトを継続的に更新し、顧客を惹きつけ、引きつけることも大切です。多くのブランドがシーズンごとに店舗を改装するのに対し、マンハッタンにあるリテールギャラリーのSTORYは、1~2カ月ごとに店舗を刷新しています。新しいギャラリーの展覧会のように、コンセプト、デザイン、商品を全面的に見直し、顧客の好奇心を惹きつけています

2. テクノロジーの力を活用する

2022年、40%以上のブランドが、お客様の店内ショッピング体験を向上させるためにテクノロジーへの投資を計画しています。ここでは、小売業における最もホットなテクノロジーの進歩をいくつかご紹介します。

  • Lifvsのようなコモディティ型店舗におけるレジがないショッピングは、スウェーデンの地方で新鮮な食品へのアクセスを向上させています。

  • Glossierのようなハイテク、ロータッチの店舗は、柔軟性を求める買い物客にアピールしています。https://www.glossier.com/x

  • オンラインで購入し、店舗で受け取り、返品するというカスタマージャーニーはForrester ConsultingがShopifyに代わって2021年に実施した委託調査によると、消費者の59%がオンラインで閲覧して店舗で購入する可能性があると回答し、54%が店舗で商品を見てオンラインで購入する可能性があると回答しています。

  • 2023年までに130,000以上の店舗が拡張現実(AR)を利用した没入型体験技術を利用すると見込まれています。

3. 優れたカスタマー・エクスペリエンスを提供するチームの確保と維持

消費者の少なくとも60%が、過去に優れたカスタマーサービスを受けたことを理由に特定のブランドから購入するため、スタッフへの投資を増やす小売企業は、より多くの顧客を獲得することができます。卓越したカスタマー・エクスペリエンスは、従業員のエクスペリエンスから始まります
。模範的なチームを惹きつけ、維持するブランドは、柔軟性、高給、競争力のある福利厚生を提供しているブランドです。

学習奨励金も、雇用主、従業員、顧客、すべての人に利益をもたらす特典のひとつです。従業員が新しいスキルを身につけたり節目を迎えたりしたとき、雇用主はその成長を認め報いることができますし、またそうすべきです。

雇用主は、従業員が新しいスキルを身につけたり、節目を迎えたりしたとき、その成長を認め、報いるべきです。従業員の25%が仕事を辞めたと答えている理由のひとつは、認識と尊敬の欠如にあります。

また、従業員が自分の仕事に意義を見出すことで、チームはより積極的に取り組むようになります。雇用主は、従業員が会社の目標や地域社会にどのように貢献しているかを伝えることで、この意義を強化することができます。
同様に、キャリアアップのための明確な計画(タイムラインや進捗状況の一貫した確認方法など)を提供することも、人材の確保に貢献します。会社が自分に投資してくれていることが分かれば、従業員は自分の時間を投資し、最高の仕事をしようという気持ちになるのです。

4. チャネルを超えたヒューマンタッチのクライアントリングで顧客の期待を超える

メッセージングアプリ、バーチャルショッピングのアポイントメント、宅配などチャネルを超えたヒューマンタッチのクライアントリングは、今後の小売業においてより一般的なトレンドになるでしょう。新技術を使用するスタッフをトレーニングすることで、従業員はより効率的になり、店員という役割の「耐パンデミック性」が高まります。従業員がより高い賃金を求めている現在、クロスチャネル・トレーニングは従業員の意欲を維持します。
販売部門をオンライン部門と店舗部門に分けるのではなく、「コマース」部門に一本化することで、従業員教育をさらに促進することができるという提言で最後を締めくくりたいと思います。

以上となります。より詳細な情報は本編をダウンロードして御覧ください。

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抱える課題が違えば、適切なソリューションはそれぞれ異なります。
多くの企業様と様々なメディアの成長を見守ってきたノウハウが、私達の財産です。

株式会社デクノバース 様

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デジタルソリューションを導入したいが何から始めたら良いか分からない。
既存のメディアをもっと有効に活用し、成長させたい。
自社にリソースがなく、導入から運用までアウトソーシングしたい。

上記のようなお悩みレベルのご相談がある企業様、課題を探すところから
サポートが必要な企業様もぜひお気軽にお問い合わせください。