
ECサイト構築
TikTok Shopの主要機能を徹底解説:ライブコマース・ショッパブル動画・商品ショーケースの活用法
- 更新:
- 2025年05月08日
COLUMN INDEX
- TikTok Shopがなぜ注目されているのか
- TikTok Shopの主要機能3選
- ライブコマース(ライブショッピング)によるリアルタイム販売
- ショッパブル動画(短尺動画ショッピング)によるスムーズな購買導線
- 商品ショーケース(ショップページ)によるプロフィール上のEC展開
- TikTok Shop活用の成功ポイント
- ショート動画で商品の価値を直感的に伝える
- 影響力のあるクリエイターとコラボする
- 高評価と迅速対応で信頼バッジを獲得する
- TikTokトレンドを活かした商品企画・投稿
- ライブ配信で限定オファーやイベントを実施
- よくある質問(FAQ)
- Q1. TikTok Shopは日本でいつから利用できますか?
- Q2. TikTok Shopを始めるには何が必要ですか?
- Q3. TikTok Shopで販売できない商品はありますか?
- Q4. 決済や配送はどのように行われますか?
- Q5. TikTok Shopの利用費用や手数料はどれくらいですか?
- まとめ
TikTok Shopがなぜ注目されているのか
TikTok Shop(ティックトックショップ)とは、SNSアプリ「TikTok」内で直接商品を販売・購入できるEC機能のことです。短尺動画とECの融合は中国や東南アジア、欧米で既に急成長しており、日本でも新たなマーケティング潮流として大きな注目を集めています。
特にTikTokは日本国内でも月間アクティブユーザー数が3,300万人以上に達しており、その62%を18~34歳の若年層が占めています。ユーザーの1日平均使用時間も96分と他SNSを上回る非常に高い水準が報告されています。こうした海外での成功事例からも、TikTok Shopが企業にもたらすビジネスチャンスは見逃せません。
さらに報道によれば、日本では2025年6月からTikTok Shopのサービス開始が予定されています。国内企業やブランドにとっては、まさに今このタイミングで導入準備と戦略検討を進める必要があります。本記事では次世代ECの利便性とTikTokならではのエンタメ要素を兼ね備えたTikTok Shopを最大限に活用し、若年層へのアプローチと売上拡大につなげる戦略づくりのヒントにしてください。
※本記事はグローバル版のサービス情報を基に作成しております。実際の日本でのローンチ内容とは異なる場合がございます。
TikTok Shopの主要機能3選
TikTok Shopにはさまざまな機能がありますが、特に重要な以下の3つの機能に注目しましょう。
1.ライブコマース(Live Shopping) – TikTokのライブ配信中に商品を直接販売できる機能。配信画面内に商品を表示し、その場で視聴者が購入可能になります。
2.ショッパブル動画(Shoppable Video) – ショート動画に商品リンクを埋め込み、動画視聴から離脱せずにそのまま商品ページを閲覧・購入できる機能。
3.商品ショーケース(Shop Page) – ブランドやクリエイターのプロフィールに「ショップ」タブを設置し、複数商品の一覧カタログから興味のある商品を選んで詳細確認・購入できる機能。
いずれもTikTokアプリ内で完結する購買体験を実現する点が特徴で、ユーザーの興味が最も高まった瞬間にスムーズに購入アクションへ誘導できます。それでは各機能について詳しく見ていきましょう。
ライブコマース(ライブショッピング)によるリアルタイム販売
ライブコマースとは、TikTokのライブ配信を活用して商品を詳しく紹介し、視聴者とリアルタイムでやり取りしながらその場で購入を促す販売手法です。配信者が商品を実演したり使い方を説明したり、コメントで寄せられた疑問に即答したりできるため、視聴者の購買意欲を高めやすい点が特徴です。ライブ動画内に表示された商品をタップするだけで購入手続きに進めるため、生放送の熱量そのままにワンタップで購入できる点が魅力です。
メリット
ライブコマース最大のメリットはユーザーの購買意欲を大きく高められることです。例えばライブ配信中に期間限定セールや数量限定商品を提供すれば、「今この場で買わなきゃ損!」という緊迫感や希少性によって爆発的な売上を生むことが可能です。また配信者との質問のやりとりを通じて商品の魅力を深く理解してもらえるため、購入後の満足度向上やリピートにもつながります。その結果、ライブコマースを上手く活用すれば一度の配信で大量の商品販売や新商品の爆発的ヒットを狙うことも可能でしょう。
注意点
ライブ配信による販売には念入りな事前準備と運営スキルが求められます。まず配信シナリオを用意し、商品情報や特典を分かりやすく伝える構成を練らなくてはなりません。配信中は視聴者からのコメントに即答できる体制や配送・決済に関するFAQを想定しておくことも重要です。通信環境・照明・音響など撮影技術面のトラブルは離脱に直結しますし、配信者の発言次第では炎上リスクもあるため、これらの注意点を踏まえリハーサルを行ったり少人数でテスト配信をしたりして本番に備えることが大切です。
事例
ライブコマースは中国で爆発的に普及しており、その市場規模は年数十兆円規模に達するとも報じられています。中国のトップインフルエンサーがコスメをライブ紹介し、わずか数分で数万個売り切るといった事例は有名です。日本でも正式ローンチ前からライブ配信を取り入れる企業が増えており、たとえばアパレルブランドは新商品発売時にライブ配信を行い、その場で限定クーポンを配布する施策で即時性の高い購買促進を実現しています。
ショッパブル動画(短尺動画ショッピング)によるスムーズな購買導線
ショッパブル動画とは、通常のTikTok短尺動画の中に直接商品ページへのリンクや商品タグを埋め込み、視聴者が動画から離れずにそのまま商品をチェック・購入できる機能です。ユーザーの「おすすめ」(For You)フィードに表示されるため高い発見性を維持しつつ、自然な形で購買導線を提供できます。

キャプチャ元:TikTok イギリス版
メリット
ユーザーが「欲しい!」と感じたその瞬間を逃さずに購買につなげられる点です。例えばファッションコーディネートの動画で気に入ったコーデ一式をその場でカートに入れて購入まで進めるといった体験が可能になります。さらに、ショッパブル動画を数多く投稿して蓄積しておけば半永久的な販促資産になる点も見逃せません。一本の動画がバズれば長期間にわたり再生され続け、その都度売上を生む可能性があります。
注意点
ショッパブル動画で注意すべきは、いかに広告臭を出さずに商品を魅力づけるかという点です。あからさまな商品の売り込みはユーザーに敬遠されるため、コンテンツの面白さ・有益さを優先しつつ、その中でさりげなく商品を活用・紹介する演出が求められます。照明や画角にこだわり、動画の質を高めることも重要です。
事例
海外では多くのD2CブランドがTikTokでバズる動画を通じて驚異的な売上増加を達成しています。例えば米国のあるコスメブランドが投稿した肌ケア動画が数百万再生され、商品の在庫が連日完売する事態となりました。国内でも美容系TikTokクリエイターが紹介した雑貨が「TikTokでバズった商品」として店頭品薄になるなど、大きな波及効果が確認されています。
商品ショーケース(ショップページ)によるプロフィール上のEC展開
商品ショーケース(ショップページ)とは、TikTokにおけるブランド専用のオンラインストアページです。企業やクリエイターのプロフィールに「ショップ」タブを追加し、自社の商品カタログを一覧表示できます。ユーザーは動画やライブ配信をきっかけにプロフィールへ誘導され、その場で商品購入まで完結させることが可能です。
メリット
商品ショーケースを活用するメリットは、自社の世界観や商品ラインナップを包括的にユーザーに届けられる点です。ショート動画単体では一度に紹介できる商品数に限りがありますが、ショップページなら複数商品のカタログ掲載が可能なため、クロスセル・アップセルを促進できます。ブランドのストーリーやコンセプトとともに商品を訴求できる場でもあり、単なる商品カタログ以上のブランディング効果も発揮するでしょう。
さらに、商品ショーケースは長期的な資産として機能します。常に在庫がある定番商品や人気商品はショップタブで目立つ位置に配置し、新商品は適宜追加・更新することで、TikTok上の自社ショップを定期的にチェックしてくれるリピーターの育成も可能です。まさに公式オンラインストアをTikTok内に開設する感覚で、自社ECサイトへの誘導ハードルを下げてくれる存在と言えます。
注意点
商品ショーケースを運用する上で注意すべきは、商品情報の充実度と更新頻度です。他のECサイト同様、商品の画像品質・説明文・価格・在庫状況を適切に管理し、ユーザーにとって分かりやすく魅力的なページを維持する必要があります。せっかく動画経由で興味を持ったユーザーも、在庫切れや価格の誤表記などがあれば離脱しやすいため、定期的にショップページをメンテナンスする体制を整えてください。
事例
海外では多くのブランドがTikTokプロフィールにショップタブを設置し、新たな顧客接点を創出しています。例えば英国のあるコスメブランドはTikTok上のショップページ経由の売上が全EC売上の20%超を占めるようになったと報告されています。
また日本でも正式ローンチ前ながら、一部の先行企業がテスト運用でショップタブをいち早く解放し成果を上げています。あるファッションブランドA社ではTikTok動画からショップタブへの誘導を強化し、TikTok経由のEC売上比率が他のSNS経由を上回る成果を確認しました。ビジュアル訴求が重要なアパレル・コスメ・食品分野では大きな武器になるでしょう。
TikTok Shop活用の成功ポイント
TikTok Shopを自社のECチャネルとして最大限に活用するには、プラットフォームの特性を踏まえた戦略が重要です。ここではTikTok Shop運用成功のための5つのポイントを紹介します。
ショート動画で商品の価値を直感的に伝える
TikTokではまずショート動画が基本です。商品の魅力や使い方を短い尺で直感的に伝える動画コンテンツ作りに注力しましょう。例えば「◯◯を使うとこんなに便利!」というようにビフォー→アフターを見せたストーリー立てで描くと共感を得やすくなります。派手な演出よりもユーザーが自分ごと化できるリアルな使用シーンを見せることがポイントです。
影響力のあるクリエイターとコラボする
人気TikTokerやインフルエンサーとのタイアップは認知拡大と信頼醸成に極めて効果的です。自社商品と親和性の高いクリエイターに紹介してもらうことで、そのファンに対して自然に商品を訴求できます。単なる広告依頼ではなく一緒に企画を考えるくらいの姿勢で臨みましょう。適切なパートナー選びと継続的な関係構築が鍵です。
高評価と迅速対応で信頼バッジを獲得する
TikTok Shopには優良ショップに付与される各種信頼バッジ制度があります。レビュー評価の高さ、発送の速さ、丁寧なカスタマー対応などを継続することでプラットフォームから公式に認められた「発送優良ストア」といった称号を得られるよう努力しましょう。こうしたバッジを取得できればコンバージョン率向上にも直結します。
TikTokトレンドを活かした商品企画・投稿
TikTokならではの流行の移り変わりの速さに敏感になることも成功のポイントです。話題のハッシュタグや楽曲、チャレンジに絡めたコンテンツを投稿すれば露出が増え、新規ユーザーの目に留まりやすくなります。例えばトレンド楽曲を使った「開封動画」や「◯◯チャレンジ」を取り入れるのも良いでしょう。常に最新トレンドをリサーチし、柔軟にプロモーション方法をアップデートしていく姿勢が重要です。
ライブ配信で限定オファーやイベントを実施
定期的にライブコマースを開催し、その場限りの限定商品・割引を提供するのも有効な戦略です。例えば「ライブ視聴者限定◯◯%OFFクーポン」や「新商品先行発売ライブ」など、ライブだからこそ得られる特別オファーによって購買意欲が一気に高まり、即決購入につながりやすくなります。限定感と双方向コミュニケーションでユーザーの購買意欲に火を付けましょう。
以上のポイントに加え、データ分析に基づく改善も欠かせません。TikTokの分析ツールで動画の視聴数や商品クリック率、購入率などをトラッキングし、どのコンテンツや施策が効果的かを検証しましょう。仮説→実行→検証→改善のPDCAサイクルを回すことでTikTok Shop運用の精度は飛躍的に向上します。特に若年層の嗜好は日々変化するため、データドリブンなアプローチで柔軟に戦略を最適化していくことが成功への近道です。
よくある質問(FAQ)
Q1. TikTok Shopは日本でいつから利用できますか?
A1. 日本では2025年6月からTikTok Shopのサービス開始が予定されています。この記事執筆時点では正式リリース前ですが、サービス開始後は日本国内の企業や個人事業主もTikTok Shop機能を利用して商品販売が可能になる見込みです。
Q2. TikTok Shopを始めるには何が必要ですか?
A2. TikTok Shopで商品を販売するには、まずTikTokのビジネスアカウントが必要です(個人アカウントから無料で切り替え可能)。その上で、販売者登録の際に法人または個人事業主としての基本情報や銀行口座情報の登録が求められます。場合によっては本人確認書類の提出も必要です。
Q3. TikTok Shopで販売できない商品はありますか?
A3. はい、TikTok Shopには販売禁止商品やカテゴリー規制が存在します。基本的にはTikTokコミュニティガイドラインや各国の法規制に抵触するもの(違法薬物・危険物・偽造品・過激な成人向け商品など)は出品できません。
Q4. 決済や配送はどのように行われますか?
A4. ユーザーはTikTokアプリ内で商品を選び、そのまま安全な決済システムで支払いまで完了できます。クレジットカードやデビットカード、モバイル決済など主要な決済手段に対応する見込みで、決済データは暗号化される予定です。配送については当面は出品者発送が基本ですが、将来的にフルフィルメント by TikTok(FBT)が導入される可能性もあります。
Q5. TikTok Shopの利用費用や手数料はどれくらいですか?
A5. TikTok Shop自体の初期導入費用や月額利用料は基本無料とされています。ただし、商品が売れた際にTikTok側に支払う販売手数料が発生します。手数料率は国やカテゴリによって異なりますが、海外では5〜8%程度が相場です。日本版も同水準になると予想されています。
まとめ
エンタメ発のショート動画×ECプラットフォーム「TikTok Shop」は、楽しさと購買体験を融合させた次世代の販売チャネルとして大きな可能性を秘めています。ライブコマース・ショッパブル動画・商品ショーケースという主要機能を駆使すれば、ユーザーが最も熱中しているタイミングでシームレスに購入へつなげられる点が最大の魅力です。
もっとも、新しいプラットフォームゆえ手探りな部分も多いため、この記事で解説した各機能の特徴や注意点を踏まえ、小規模な施策からテストを重ねながらノウハウを蓄積していく姿勢が成功の鍵となります。幸いTikTokは分析ツールも充実しておりデータドリブンで運用を最適化できます。いち早くTikTok Shopのポテンシャルを掴み、競合より一歩先を行くEC戦略を構築していきましょう。
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