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ものづくり補助金はECサイト構築に利用できる!注意点も解説

更新:
2024年03月01日

COLUMN INDEX

ECサイト構築には多額の費用がかかるため、ものづくり補助金の活用を検討する方は多いのではないでしょうか。実はものづくり補助金を活用すると、低コストでECサイトの構築が可能です。

ただし、補助金の対象となる費用を事前に把握しておく必要があります。本記事では、ものづくり補助金がECサイトの構築に活用できるのかについて解説します。ものづくり補助金の対象となる費用についても解説しているので、参考にしてください。

ものづくり補助金はECサイト構築に利用できる?

結論から言うと、ものづくり補助金はECサイト構築に利用できます。過去には、実際にECサイトの構築にものづくり補助金を利用できた事例があります。

ただし、補助対象となる費用は決まっているため、事前に把握しておくことが大切です。たとえば、次のような費用はものづくり補助金の対象となります。



一方で、対象外となる費用に補助金は一切支払われないため注意が必要です。

ものづくり補助金とは

ものづくり補助金とは、中小企業の生産性向上や経営革新に向けて、商品開発や設備投資、生産プロセスの改善などに使える補助金です。最大金額は750万円〜1,250万円であり、補助率は基本的に1/2です。特別枠・小規模事業者の場合、補助率は3/4となっています。

ただし、書類の提出や審査が必要であるため、必ずしも補助金を受け取れるとは限りません。厳正な審査を通り採択されるためには、対策や準備が必要です。自社だけの対応では審査に通るか不安という場合は、行政書士や公認会計士などの専門家へ相談しましょう。

ものづくり補助金の対象となる経費5選

ものづくり補助金の対象となる費用を次項で紹介します。

1.機械装置・システム構築費

機械装置費とは、補助事業のために使用される次の項目の購入、製作、借用にかかる費用を意味します。



また、システム構築費は、補助事業に使用される専用ソフトウェア・情報システムの購入・構築、借用にかかる費用のことです。機械装置・システム構築費のどちらも必要とする場合の改良や修繕、据付けにかかる費用も該当します。

2.専門家経費

専門家経費とは、本事業を進めるために依頼した専門家に支払われる費用を意味します。本事業を進めるうえで、社内に専門知識や技術を持つ人材がいない場合に外注が必要となるため補助対象になります。

ただし、専門家経費支出対象者には、技術導入費と外注費をあわせて支出できません。金額にも上限があり、補助対象金額の総額の1/2までと定められています。

3.クラウドサービス利用費

クラウドサービス利用費は名前の通り、クラウドサービスの利用に関する費用を意味します。補助事業のために使用されるクラウドサービスやWebプラットフォームの利用費のみ対象となるため、他事業と共有する場合は対象外となります。

サーバーの領域を借りたり、サーバー上のサービスを利用したりする場合が補助対象です。一方で、サーバー自体の購入費やレンタル費は対象とならない点に注意しなければなりません。ルータ使用料やプロバイダ契約料、通信料などは補助対象です。

4.外注費

外注費は新商品や開発の加工や設計、検査の一部を外注する際にかかる費用を意味し、上限は補助対象金額の総額の1/2です。補助対象にするためには、外注先との書面による契約が必要です。

ただし、外注先が機械装置やツールなどを購入・レンタルする際にかかる費用は、補助金の対象外となります。外注先に技術導入費と専門家経費をあわせて支払うこともできません。

5.その他

その他、ものづくり補助金の対象となる経費は次の通りです。

費用の名称
概要
運搬費
運搬料、宅配・郵送料などにかかる費用
原材料費
試作品の開発に必要な原材料・副資材の購入にかかる費用
知的財産権等関連経費
新商品やサービスの事業化に必要な特許権といった知的財産権の取得にかかる費用 (弁理士の手続代行費用、外国特許出願のための翻訳料などが該当)
海外旅費
海外事業の拡大を目的とした、本事業に必要な海外渡航、宿泊などにかかる費用

ECサイト構築におけるものづくり補助金の対象金額

ECサイト構築におけるものづくり補助金の対象金額について、通常とデジタルそれぞれの枠で紹介します。

1.通常枠の場合

ものづくり補助金の通常枠の概要は次の通りです。

概要
DX(デジタルトランスフォーメーション)に資する革新的な製品・サービス開発、デジタル技術を活用した生産プロセス・サービス提供方法の改善による生産性向上に必要な設備・システム投資などを支援
補助金額
従業員5人以下の場合:100万円~750万円
従業員6人~20人の場合:100万円~1,000万円
従業員21人以上の場合:100万円~1,250万円
補助率
2/3

従業員が21人以上の規模であれば最大で1,250万円の補助が期待できるため、中小企業はコスト削減に向けて積極的に活用しましょう。

2.デジタル枠の場合

ものづくり補助金のデジタル枠の概要は次の通りです。

外注先
謝金単価
大学教授、弁護士、弁理士、公認会計士、医師など
1日5万円以下
准教授、技術士、中小企業診断士、ITコーディネータなど
1日4万円以下

補助金額は通常枠と同じですが、補助率が異なる点に注意が必要です。

ECサイト構築にものづくり補助金を利用した事例3選

ECサイト構築にものづくり補助金を利用した下記の3つの事例を紹介します。



1.ミツワ

引用:ミツワ

ミツワはふくらはぎの疲れをほぐす「モンデリング」という商品を販売する会社です。これまで、50年間下請けとして業務に取り組んできましたが、下請けからの脱却を目標に自社独自の商品開発に力を入れることになります。

ものづくり補助金は、6.6cm、7.7cm、8.8cmの3つのサイズと、ハードとソフトの2つの固さをそれぞれ組み合わせる計6つの施策に活用しました。商品開発には高い技術を持つ会社と新規で開拓する必要があり、制作費の2/3を補助金で依頼しました。今後は海外での販路を広げるために、まずはイギリスや台湾でのシリーズ展開を予定しており、商品を準備している段階です。

2.大王製作所

引用:大王製作所

大王製作所はキーホルダーやアクセサリー、キャラクターグッズなどの開発と製造を行っている会社です。これまではBtoBの事業がメインでしたが、BtoC事業への取り組みを強化することになります。そのため、海外EC事業の拡大を目標に、国内EC事業の成功体験を活かして、多品種少量の計量梱包可能な専用機の導入とWEBサイトの多言語化に力を入れました。

大王製作所の扱う商品は小さく軽量であるため、小ロットでの受注際に従来の重量測定器では誤差が発生してしまい、計量ミスが出ていました。海外への情報発信の業務を効率化するためにも、日本語を自動で外国語訳してくれる機器の導入は必須です。誤差の発生と自動翻訳の課題を解決するために、専用機器を導入することで解決につながりました。

3.シー・シー・ダブル

引用:シー・シー・ダブル

シー・シー・ダブルは山の資源を生かした商品の通販サイトを運営する会社です。新規の通販サイトの開発に補助金を活用し、地産地消と産地直送をもとに魅力のある山の資源を活用し、道の駅を核とした新しい発想の通販サイトを開発しました。

道の駅は規模が小さくても、地域ごとの独自商品が人気になることは珍しくなく、ファンやリピーターを獲得しています。一定以上のファンを抱える道の駅の商品を通信販売することで、より事業の幅を広げられると考え、取り組みを進めている段階です。

ECサイト構築にものづくり補助金を利用する際の注意点3つ

ECサイト構築にものづくり補助金を利用する際の注意点は次の3つです。



1.事務手続きが煩雑になる

ものづくり補助金を申請するためには、事業計画書や決算書などの書類の提出が必要であるため、事務手続きが煩雑になります。場合によっては専門家への依頼が必要です。

書類の内容は具体的かつ分かりやすくないと審査に落ちる可能性があるため、慎重に取り組まなければなりません。請求書の収集や書類の記載には多くの時間がかかるため、書類の準備期間として1〜2ヶ月ほどは確保しておきましょう。

2.後払い制である

ものづくり補助金は後払い制であるため、すぐに受け取ることはできません。後払い制であるのは、補助金が別の用途で使用されるケースを防ぐためです。実際に事業や取り組みを進めたうえで、かかった費用を報告した後、条件を満たしているかの確認が完了してから受け取れます。 補助金を受け取るまでは会社の資金で取り組みを進める点に注意が必要です。資金がない場合は借入が必要であるため、慎重な判断が求められます。

3.事業終了後も状況報告が必要である

ものづくり補助金を受け取った後、5年間は状況報告が必要です。事業資料を保管しておき、定期的に報告します。

報告内容に虚偽があった場合、補助金の払い戻しを求められる可能性があるため注意しなければなりません。内容は正確に記載することで、払い戻しのリスク対策となります。

ECサイト構築におけるものづくり補助金の利用でよくある質問

ECサイト構築におけるものづくり補助金の利用でよくある質問として、次の2つが挙げられます。



1.ものづくり補助金の審査通過率は?

1.ものづくり補助金の審査通過率は?

ものづくり補助金の審査通過率は平均約50%ほどです。ほかの補助金の審査通過率は30〜50%程であるため、ものづくり補助金の審査通過率は高めの数値と言えます。

2023年の7月28日から11月7日までの期間で行われた第16次の公募では、5,608社のうち2,738社が採用されたため、審査通過率は48.8%でした。(参考:ものづくり補助事業)

内訳として通過率の低い申請枠はデジタル枠やグローバル市場開拓枠であり、ほかの枠と比較してどちらも申請要件が厳しく設定されています。

2.ものづくり補助金を申請する流れは?

ものづくり補助金を申請する流れは次の通りです。

・交付申請を行う

・事業を実施する

・実績を報告する

・確定の検査を受ける

・補助金を請求する

・補助金が振り込まれる

・状況広告を行う

ものづくり補助金の対象となる経費を確認するためにも、事業の実施前には必ず交付申請を行う必要があります。事業の実施後は実績を報告し、経費が補助金の対象となるかを確認してもらいます。補助金の対象と確定したら、金額を請求し、実際に振り込まれているか確認する流れです。

補助金を受け取った後も事業状況の報告は必須であるため注意しましょう。

ものづくり補助金をECサイト構築に利用しましょう!

ECサイトの構築にものづくり補助金は活用できるため積極的に活用しましょう。ただし、後払い制であること、事業終了後の状況報告も必要であることなどに注意が必要です。

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