ECサイト構築
Shopifyサブスク(定期購入)おすすめアプリ比較、始め方を紹介
サブスク(サブスクリプション)を、Shopifyで構築した自社サイトで始めたいというEC担当者も多いことでしょう。
サブスクとは、定期購入のビジネスモデルのことを指します。リピート客を固定化し売上・利益を安定させられるので、EC運営ととても相性がいいです。
Shopifyのサイトでサブスクを始めるには、アプリをインストールするかAPIを使うかの2つの方法がありますが、基本的にはアプリをインストールする方がおすすめです。
今回は、Shopifyでサブスクを始める方法やメリット・注意点、おすすめアプリ4つについて、ご紹介していきます。Shopifyでサブスクを行っているショップの事例についても取りあげているので、ぜひ参考にしてくださいね。
- 更新:
- 2023年08月22日
COLUMN INDEX
そもそもサブスクとは?
オンラインで買い物をするのが当たり前になった現代において、「サブスク」についてもユーザー数が年々増えてきています。サブスクは正式にはサブスクリプションのことを指し、日本語では「定期購入」を意味するビジネスモデルです。
サブスクの形態としては、AmazonプライムなどのVODサービスのように、定額で使い放題になるモデルが有名です。
最近では、生花やコスメが毎月届くサービスのように、決められたジャンルの商品が定期的に届くモデルも増えてきています。
Shopifyでサブスクを導入するメリット
ShopifyのECサイトでのサブスク導入は、事業者と消費者との両方にメリットがあります。
事業者側のメリット
利益を安定させられる
ユーザーの利用状況・ニーズを把握できる
初期費用を抑えられるため新規ユーザーを獲得しやすい
事業者側の大きなメリットは、リピート客を固定し売上・利益を安定させられる点です。近年はEC市場の拡大から、広告費にかかる相場もどんどん上がってきています。
2023年にはCookie(サイト訪問履歴の記録)が使えなくなるといわれており、これまで以上に集客のための広告費用・コストがかかってくると予想されます。ビジネスを安定させるには、新規顧客よりも集客コストの安い、リピート客をいかに多く捕まえられるかが重要な課題というわけです。
今のうちからサブスクを導入して、顧客の固定化に努めるのも、EC運営を成功させるのに良い方針だといえます。
消費者側のメリット
通常よりも安く購入できる場合がある
在庫切れが少ない
毎回の購入の手間が省ける
消費者側のメリットとしては、価格面で安く手に入るという点が挙げられるでしょう。サブスクを利用したことのある方はピンとくるでしょうが、サブスクでは、単品ごとに購入するよりも安く済むことがほとんどです。
また人気商品の場合だと売り切れの心配もありますが、サブスクなら運営側の在庫管理がしやすいので、在庫切れも少ないです。
Shopifyでサブスクを導入する注意点
一方でリスクを伴うデメリットもありますので、双方を理解してEC運営の成功に繋げましょう。
事業者側の注意点
利益が出るまで時間がかかる
商品やサービスを改善し続ける必要がある
すぐに解約されてしまうリスクがある
事業者側の注意点は、利益が出るまで時間がかかる点です。サブスクリプションは、ユーザーが長期的に利用してくれることで利益が出るため、サービス開始直後は短期的に売上がコストを下回ってしまう可能性があります。
また長く利用してもらうためにも、ユーザーの利用状況やアンケートなどのフィードバックを分析し、商品やサービスを改善し続ける必要があります。
消費者側の注意点
利用していない期間も料金が発生する
使わない機能やサービスも料金に含まれる
解約するとサービスを利用できなくなる
消費者側の注意点は、利用していない期間も料金が発生する点です。サブスクリプションは、契約期間中は利用料金が必要になるため、利用頻度や使わない機能が含まれていたとしても関係なく料金がかかります。
解約することを忘れてしまい、サービス料金を支払い続けるケースもります。また、長期間利用すると購入するよりも結果的に割高になることもあるため注意が必要です。
Shopifyストアでサブスクを始める方法は2つ
Shopifyストアでサブスクを始める方法は、以下の2つです。
コードやシステムについての専門知識がない場合は、アプリをインストールする方法がおすすめです。順にご紹介していきましょう。
【おすすめ】サブスク対応アプリをインストールする
Shopifyアプリをインストールして、サブスク機能を追加する方法です。Shopifyアプリストアには現在3,000以上のアプリが提供されており、Shopifyの利用者であれば自由にダウンロードできます。
サブスク用のアプリには、運営に必要な機能がすでに搭載されているので、システム構築についての専門知識がない方でも簡単に利用できます。アプリによって細かい機能面やサポート体制が異なってくるので、自社に合ったものを選ぶようにしましょう。
サブスク用アプリをインストールする際は、日本語対応しているものを選ぶのがおすすめです。海外のアプリでも機能面での差はないのですが、サポート面を考えると日本語のアプリの方が利用しやすいといえるでしょう。
海外製アプリの場合だと、ECサイトのUIが日本人の習慣に合わなかったり、表示されるページが日本語対応していない可能性もあります。国内販売を検討している方は、はじめから日本製のアプリを選ぶようにしましょう。
APIを使ってサブスク機能を実装する
APIツールを使って、Shopifyから提供されているサブスクリプションのための機能を組み合わせ、自分のストアに実装する方法です。
Shopifyアプリを一から開発するのと同じことになるので、コードをはじめ専門的な知識を持っている人でなければ難しいといえます。
そのため、基本的には前項で紹介した「サブスク対応アプリをインストールする」方法を取るのがおすすめです。
もし、APIを使って機能を実装させる方法が望ましいのであれば、アプリ制作やカスタマイズを請け負っている業者への委託なども検討してくださいね。
一覧で比較!Shopifyサブスクアプリのおすすめ4選
Shopifyアプリストアの定期購入カテゴリーの中から、日本製もしくは日本語対応可能でおすすめな4つのアプリについて、一覧でまとめてみました。
(日本語対応〇)
手数料が0%
サポートが充実
上記4つのアプリについて、それぞれ順にご紹介していきましょう。
機能、サポートが充実している「定期購買」
【定期購買の概要】
(スタンダード)
(エンタープライズ)
・ページのカスタマイズが可能
・他社アプリと連携できる
定期購買は、株式会社ハックルベリーが提供しているサブスク用アプリです。
サブスクに関連する割引設定や顧客情報の分析といった、幅広い機能が充実しており、Shopifyアプリストアでの評価も高いです。
Shopifyエキスパートとして実力のあるチームが、アプリ操作だけでなくEC運営面においても徹底的にサポートしてくれるので、サブスク事業を初めて行う場合でもとても心強いサービスです。
顧客目線で使いやすいページとなるようなカスタマイズができるので、リピート客の増加や、顧客の離脱を防ぐといった効果が期待できます。
サイト運営についてもアドバイスしてもらいつつ、サブスク事業できっちり成果を出したい方は、ぜひ導入を検討してくださいね。
マーケティング機能に特化した「Mikawaya Subscription」
【Mikawaya Subscriptionの概要】
(ライト)
(ベーシック)
・LINEやメールアプリと連携できる
・ページのカスタマイズが可能
Mikawaya Subscriptionは、実際にShopifyでECサイトを運営中の会社が提供しているアプリです。
日本のサブスク事業に精通しており、EC運営についての実践的な提案も行ってくれます。もちろんアプリ自体の機能も充実しており、割引設定から顧客情報の集計まで幅広く行えます。
とくに売上向上のためのマーケティング機能に特化しており、顧客の離脱を防ぐ工夫や、LINE・メールアプリとの連携によってリピート率をアップさせる仕組みが備わっています。
これからサブスク事業をはじめる方や、より売上アップに特化した戦略を行いたい方は、ぜひとも導入をおすすめします。
とにかく安さ重視なら「NoCode Subscriptions」
【NoCode Subscriptionsの概要】
(スターター)
(ベーシック)
・手数料が0%
とにかく安くサブスク用アプリを導入したいという方におすすめなのが、NoCode Subscriptionsです。無料のスタータープランでも注文・配送サイクルの設定や顧客管理といったサブスク運用に必要な機能が充分に揃っています。
スタータープランでは、10件までのサブスクリプション契約が完全無料で行えます。11件目からはベーシックプランへ移行することになりますが、こちらも月額49ドルのみで利用でき、手数料や追加料金はかかりません。
ミクスローグというアメリカの企業が開発したアプリですが、日本語での対応もしているので、設定や問い合わせの際も安心です。
サブスク事業を始めるために、とりあえず必要最低限の機能をサイトに加えたい、といった場合におすすめのアプリです。
設定が簡単な「かんたんサブスク」
【かんたんサブスクの概要】
(ベーシック)
(プロフェッショナル)
(エンタープライズ)
・サポートが充実
・サイト規模に合わせてプランを選べる
かんたんサブスクは名称通り、サブスク導入が簡単にできるアプリです。最短20秒で初期設定が完了するので、実際のサブスク運用にすぐに取り掛かれるでしょう。
割引設定やお届け日の変更といったサブスク業務に必要な機能も全て揃っており、随時アップデートしています。
価格も良心的で、月額無料のベーシックプランから、幅広いカスタマイズが可能なエンタープライズプランまで、自社サイトの規模に合ったサービスを選べます。
アプリ開発元の株式会社グルーヴィーメディアは、Shopifyの運用経験もあるので、EC運営についての幅広いサポートも期待できます。
月額固定費無料で始められてリーズナブルな点と、必要に応じてどんどんカスタマイズが可能な点が魅力的なサービスといえるでしょう。
Shopifyショップでのサブスク事例3選
Shopifyショップでサブスクを行っている事例として、3つのECサイトをご紹介します。ぜひ、サブスク事業を始めるうえでの参考にしてください。
BASE FOOD
BASE FOODは「完全栄養食」をコンセプトに、体に必要な栄養素が一度に摂れるパンやパスタ、クッキーの販売をしています。主食だけで栄養のよい食事ができるとのことで、仕事が忙しい人や栄養バランスを重視するアスリートから、多くの注目を集めています。
サイトでは基本的に継続コースをおすすめしていますが、購入画面のタブをクリックするだけで簡単に1回ごとの購入に切り替えられます。
どれを選べば良いのか分からない初回購入者向けに、「BASE FOOD継続コース スタートセット」というプランが用意されており、おすすめのパン8食またはパスタ&パン12食セットを1ヶ月に1回のペースで継続購入できるようになっています。
継続コース利用者は、初回購入は20%、2回目以降では10%の割引が適用される点も、ユーザーのサブスク加入を後押しする工夫の一つといえるでしょう。
定期的に新商品や新しい味がリリースされるなど、ユーザーを飽きさせない商品展開も魅力的なショップです。
LIFFT
LIFFTでは、生花の定期便を提供しています。花屋に行かなくとも毎月季節のお花が自宅に届くので、忙しくて花を買いに行く時間の余裕があまりない、現代人のニーズに合っているといえます。
顧客のライフスタイルに合わせた3つのプランを提案しており、これまで花を活ける習慣のなかった人でも取り入れやすいサービスです。
定期便の生花は提携農園で仕入れ、中間業者を省いて輸送することで、高品質な状態で自宅まで届けられます。花のある暮らしを楽しむためのジャーナル本も同封されており、単なる商品としてだけでなく、顧客の暮らしの質そのものを向上させるようなサービス展開をしているといえます。
サブスクが注目されているショップですが、贈り物用の花束やギフトチケットも提案しており、サブスク利用者の購入額を上げるような仕組みもされているようです。
v-dog
v-dogはアメリカのサンフランシスコに拠点を置く、ビーガンドッグフードのECサイトです。看板商品である植物由来のドックフードについて、お得に定期購入できるサービスを提供しています。
定期購入に加入すれば定価から10~35%の割引が受けられ、顧客がサブスク利用したくなる仕組みになっています。
そもそも、ペットフードは同じものを継続して購入する人が多いため、サブスク向きの商材の一つでもあります。
v-dogでは、サブスク解約の際のキャンセル料を設けていません。一度利用してみて合わなければすぐにやめられるのも、サブスク加入に対するハードルを下げる工夫といえるでしょう。
配送スケジュールは一般的な1ヶ月に1回などの決められたスパンではなく、利用者側が柔軟に設定できるのも魅力的です。サブスク加入者は25ドル以上の購入で送料無料になるので、注文1件あたりの購入額を上げる効果もあります。
まとめ
サブスク(サブスクリプション)は定期購入のことで、リピート客を固定し売上・利益を安定させられるので、ShopifyでのEC運営とも相性がいいビジネスモデルです。
Shopifyのサイトでサブスクを始めるには、アプリをインストールするかAPIを使うかの2つの方法がありますが、基本的にはアプリをインストールしてサブスク機能を追加するのがおすすめです。
サブスク用アプリを導入する際は、日本製もしくは日本語対応可能なものを選ぶと、いざというときのサポートが受けやすくて安心です。またアプリ会社によっては、集客やマーケティングといったEC運営においてのアドバイスを行っているところもあります。
マイナビD2Cでは、メディアの運営経験を基にShopifyに関しても幅広い知識を有しています。Shopifyでのサイト運営のサポートも行っているので、サブスク事業で利益アップを狙いたい方はぜひ一度お問い合わせください。
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